さがみはら中央区 社会
公開日:2025.10.09
ピンクリボン月間
マンモ受検率上げたい
13日 病院でコンサート
乳がんの正しい知識を広め、早期発見の重要性を呼びかけるピンクリボン運動。毎年10月に世界中で啓発活動が行われている。市内でもこの運動を盛り上げようと、医師を中心に動き始めている。
北里大学病院(南区北里)の乳腺甲状腺外科は10月13日(月・祝)、ピンクリボンキャンペーンと題し、病院内で同大医学部管弦楽団コンサートを開催する。今回初めて。
コンサートは午前11時からと午後2時からの2部制。各40分程。会場は同院けやきサロン。曲目は花のワルツ、海の見える街など7曲を披露する。参加無料。
中心となり企画した同科科長の三階貴史さんは「相模原市内ではピンクリボン活動が進んでいないように感じている。少しでも検診を受けることの機運を高めていければ」と期待を込める。
1割未満
三階さんが北里大学病院に来たのは5年前。診療する中で三階さんは「これほど重症化する前にもっと早期に見つけられなかったのか」と、強い危機感を募らせた。患者の中には『検診を受けていなかった』という人が少なくないという。
相模原市は40歳以上の女性を対象にマンモグラフィと視触診による乳がん検診を実施している。神奈川県が公表している市の乳がん検診の受診率(21年度/40歳〜69歳)は14・4%。三階さんは「そのうちマンモ検診を受けている人は1割に満たない」と指摘する。
ムーブメントを
こうした状況を受けて、市内でピンクリボン活動を進めようと三階さんや同院医師、看護師の呼びかけにより「ピンクリボンさがみはら実行委員会」を今夏に設立。乳がん経験者や病院医師、市内で検診を行う専門医などが参加している。
同会の副会長を務め、自身も乳がんを経験した村上利枝さんは「乳がんは早期発見・早期治療が大きなポイント。自分の身体、乳房に関心を持つことによって、大切な命を守ることができるということを訴えていきたい。救える命は救いたい。この活動を相模原から県内に広げていけたら」と思いを話す。
三階さんは「マンモ検診の受診率を上げて、乳がんで亡くなる人を減らすことが目的。地域全体を巻き込んでいければ」と話す。今後、活動に協賛する団体、企業を募っていくという。
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