さがみはら南区 人物風土記
公開日:2011.09.29
ヒップホップミュージックグループ『シミラボ』リーダー「QN」こと
立谷(たちや) 一成(かずなり)さん
南区双葉在住 21歳
”染みる”フロウ 世界に照準
○…カールヘアに甘いマスク、そして色褪せたブルーデニム…まるでロックアイドルのような扮装(いでたち)。「ヒップホップを歌うから、敢えて細身のロックな格好をしてみたり。そういう何か”思わせる”ことは好きですね」。日本のHH(ヒップホップ)シーンにおける若手の超有望株。ふとYouTubeにUPした一曲がきっかけで、その才能は全国に知れ渡った。昨年7月にインディーズデビュー。11月にはグループの2枚目のアルバムを発表する。
○…”いつもヘッドフォンをしている奴”。高校時代は周りからそう見られていた。地元の中学校では吹奏楽部に所属。当時スカが好きだったこともあり、チューバを担当。その頃、姉の影響でHHを聴き始める。父親の仕事を手伝い、お金をため、音楽機材を購入。中3でDJデビューを果たした。「ほとんどオタクです」。自宅にある6,000枚のレコードからフレーズを拝借し、トラック(楽曲)を作り出す。フロウ(節回し)を考え自宅でメンバーと録音。ストックは60曲以上にのぼる。
○…平日は区内のリサイクルショップに勤務。一日中好みの音楽を聴きながら車を走らせる。お気に入りはザ・フー、キュアなどのニューウェイブ系、カンなどのプログレッシブ音楽。家に帰ると、レコードをまわし、トラックづくり。普段は渋谷、町田などのべニューでライブ/DJ活動。今年は地方ツアーも行い、先日は横浜での脱原発イベントにもソロ出演した。
○…地元をテーマとした曲も存在する。グループのPVには、南区の様々な風景も見られる。よく訪れるという相模大野のイメージは「狭い」。広い視野をもてば、それがいかに小さいことかわかるもの。現在は2年後の海外デビューを目指し、英語を学び軍資金を集める。「HHが良いのは自由なところ。歌う内容も、使う楽器も、曲のテンポも決まりがない」。♪Don't touch me.「自分の上に何かがあるのがいやなんですよ」。
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