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さがみはら南区 人物風土記

公開日:2013.05.23

中央区で個展を開催している銅版画家
伊藤 あずささん
南区東林間在住 39歳

「出会い・経験」無数の線に



 〇…18×12cmの手のひらサイズ。覗き込むとその小さな紙には、膨大な数の線がひかれている。それは、特殊な技法で写しだされた銅版画。「とにかく手を動かしてみる。線を引いているうちに、だんだんと描きたいものが浮かび上がってくる」。その曖昧さは、長いもので半年という年月を経て一つの芸術となる。相模原での個展開催は、今回で3回目。



 ○…幼いころから絵を描くことが好きだった。気付くと「一人の世界」に入り気の向くままに筆を動かしている。本格的に始めたのは、高校生の頃。「自分の意志で続けられることは、これしかなかったので」。専門の予備校に入り、多摩美術大学絵画科へ。ここで銅版画に出会った。院を修了後、フリーで活動。定期的に個展を開催しながら、現在は横浜市で美術館講師や、小学校で非常勤講師(図工)を担当している。



 ○…まだ見ぬものへの憧れは強い。”一見おっとり見える”が、内面ではいつも、挑戦したい衝動に駆られている。最近は一人旅で山形や青森へ。「何となくふらっと赴いて山歩き。電車が来なかったら、誰かが助けてくれたり、その場所での出会いが好きなんです」。また震災後には、単身石巻へ。学童保育の子どもたちに「絵や工作を楽しむ時間を」とのボランティア活動を続けている。己の世界にのめり込む寡黙な一面と、他をアッと驚かす行動力、「静と動」を併せ持つ。



 ○…「世の中に反発していたのでしょうか(笑)」。高校生時の作品は、とても直線的で力強い。大学、フリーとその時間の流れとともに、作品には徐々に色が入り、アレンジが加わった。根本的な繊細さは変わらずに、優しさ、温かさ、そして”遊び”も増えてきた。様ざまな経験や出会いが、自身の糧となり、内側から表現されている。「描き続けられるのは、まだまだ飽きていないからなのでしょうね。銅の世界はとても奥深くて日々発見の連続です」。

 

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