さがみはら南区 人物風土記
公開日:2013.11.14
第14回大阪国際音楽コンクールでグランプリを受賞した
石井智大(ともひろ)さん
南区相模大野在住 19歳
広げたい弦楽器(ヴァイオリン)の可能性
◯…細身のパンツにロングブーツ、長めにキープするヘアスタイル…まるでロックスターのような出で立ち。「よくヴァイオリニストじゃなさそうって言われます」。その声、表情、振る舞いは非常に柔らかい。「ヴァイオリンは一番自分に向いている」。小学生の時から海外の大会で演奏。今回も国際大会でGP(グランプリ)。「(出場したことで)本番へ向けての課題が見つかりました」。場数をこなし、成長し続ける。
◯…ヴァイオリンは4歳の時にはじめた。「テレビのオーケストラを見て、おもちゃで弾く真似をしていました」。興味があると感じた両親は本物をプレゼント。幼稚園児の時に教室へ通いだすも、ほどなく辞めてしまう。「厳しくていつも泣いていて」。しかし、一旦離れたことで、その面白さに気がついた。「もう一回やりたい」。小学2年生のときに再開。気がつけば難しい曲が次々と弾けるように。中・高と成城学園へ通いながら、岡山潔氏の指導を受けた。その頃から何となく「将来は…」と思うように。「でも親から言われたことは一度もありません」。東京藝術大学音楽部器楽科へ。松原勝也氏に師事し、18人の仲間と腕を磨き合っている。
◯…父親はジャズピアニスト。「(ライブで)ほとんど家にいない。小さい頃、遊んでもらった記憶が全然ない。なので、父というより一人の演奏家という存在。尊敬します」。好きな楽曲はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。「まっすぐに伝わってくる」という樫(かし)本(もと)大進(だいしん)さん(ベルリン・フィル)の演奏が好み。ちなみに家族3人のお気に入りはアダム・ランバートだそう。
◯…レールを敷いて(構成を考えて)舞台にあがる。しかし万が一レールから外れたら、そこで動揺してしまう。舞台にあがってレールを敷けばそのような失敗はない。「『こう弾こう』と決めつけるのでなく、もっと可能性を信じて演奏したい。クラシックだけでなく何でも弾けるヴァイオリニストになりたい」
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