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さがみはら南区 人物風土記

公開日:2020.10.29

70歳を過ぎても市内の小学校で担任を持ち教壇に立ち続ける
甲斐田 博高さん
下溝在住 71歳

見つけた天職、幸福な50年



 ○…60歳で定年を迎えた後、再任用で65歳まで勤め上げた。そこで1度はすっぱりと辞め、奥様と50日間にわたる海外旅行へ。しかし帰国してわずか2日、友人でもあり、恩人でもある校長先生から「手伝ってほしい」との声がかかった。「本当はもう少しのんびりしたかったけどね」と苦笑を浮かべる。その年の6月から、非常勤講師として復帰。69歳からは常勤代替教諭として5年生の担任になった。71歳となった今も1年生のクラスで担任を持ち教壇に立ち続けている。



 ○…福岡県の出身。高校時代から教員になるのが目標だった。京都の大学を卒業後、縁もゆかりもない神奈川県相模原市へ。以来約50年、小学校教諭一筋で生きてきた。これまでに赴任した小学校は10校におよぶ。「学校という職場、児童とのふれあい…、教師の仕事が根っから好きなんだろうね」と笑う。ただ教育の現場は若い頃に比べ、ずいぶんと様変わりした。事務処理が増え、パソコンなど電子機器も導入された。「便利だと思う半面、コミュニケーションが減って寂しさもあるよね」



 ○…中学時代から登山が趣味。40歳からは児童の父親に誘われ、マラソンにも挑戦した。過去には117キロの「ウルトラマラソン」を完走したことも。また、高校・大学時代にやっていた合唱を3年前から復活させ、町田男声合唱団で歌声を響かせている。



 ○…学校ではもちろん最年長。児童には「みんなのおじいちゃんより、先生は年上なんだよ」と話しているそう。大好きな教師としての仕事は、来年3月までと決めている。「教師というのは本当に魅力的な仕事。若い人がどんどん入って、バリバリやってほしい。また人気の職業になればうれしいね」

 

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