さがみはら南区 人物風土記
公開日：2021.05.20
区内にある福祉施設のデザインを手掛ける
石井 彩さん
女子美術大学卒業 23歳
まちに広がる笑顔の彩り
○…相模台にある家族介護者が憩う「ケアラーズカフェ」や相武台の認知症対応型デイサービス「おとなり」といった福祉施設の外観やタペストリー、ロゴなどのデザインを手掛けた。休日や仕事が終わった時間に制作する『休日デザイナー』として活動、「依頼者の要望に沿ったデザインを提案して満足してもらえるのがやりがいです。友人や両親に見てもらうのも嬉しい」と微笑む。
○…幼いころから絵を描くことが好きで、中学の美術部に入部してから美術の世界へ。高校卒業後、女子美術大学に入学。空間デザインを学び、朝から晩まで模型の制作などを行ってきた。「誰かのために何かしたいと思うとじっとしていられない性格」と分析。２年生の時、文化祭のパンフレットを作ると評判が良く自信につながったという。その後は友人の活動から知った学生ボランティアに興味を持つと積極的に携わった。
○…昨年の春、コロナ禍に見舞われ卒業式や卒業旅行も無いまま大学を卒業。「旅行は９日間のクルーズに出かける予定でしたが何もかも無くなってしまいました」と苦笑する。その後、設計のソフトを使うスキルを生かし工事現場の施工管理会社に就職した。続くコロナ下でもオンラインで人とつながり、活動の幅はむしろ広がっているという。「私は今の環境をポジティブにとらえています」と前向きだ。
○…ボランティアをする上でデザインができることが重宝されることを知り、自身の活動の支えになってきた。「幼い頃はシャイな性格でしたがボランティアが成長させてくれた」。将来の夢は福祉に特化した施設を設計する建築士だ。「若いからこそできる行動力があると思う。いろんな方と出会うことで経験を豊かにしていければ」
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