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さがみはら南区 トップニュース経済

公開日:2022.11.24

神奈川がんばる企業
区内から2社が認定

  • 世界初、ユニテックスが開発したUSB接続可能な磁気テープ大容量データ装置

  • 森の富植土

 神奈川県が独自の工夫などで成長している中小企業などを認定し、情報発信を支援する「神奈川がんばる企業2022」の認定企業に南区から株式会社ユニテックス(小杉恵美代表取締役社長)と株式会社ワコーグリーン(柳谷和幸代表取締役社長)の2社が認定を受けた。認定式は11月24日(木)、県庁本庁舎で行われる。

 「神奈川がんばる企業」は、独自の工夫で年率3%以上の付加価値額、同1%以上の経常利益増を実現させた中小企業が認定される。今年度は県内で34者が認定された。中でも(株)ユニテックスは認定企業の中で、ビジネスモデルの独創性、地域への貢献度などの点で特に優れていると認められた企業が認定される「神奈川がんばる企業エース」の一つに選ばれた。

相模原から世界へユニテックス

 (株)ユニテックスは、自社開発した世界初のUSB接続可能な大容量データ記憶装置で国内外で売り上げを伸ばした。

 同社は1990年に小杉社長の父が創業。「世の中にないものを創造する」を企業理念に、創業以来一環してコンピューターの記憶装置を製造している。ソフトの開発だけでなくハードも自社設計しているのが特長で、中でも今回認定の対象となった磁気テープを使用した大容量データ記憶装置(LTO)で、世界で初めてUSB接続が可能な製品を開発した。同装置でLTO利用の裾野を広げ、現在は世界25カ国で導入されている。小杉社長は「当社は小さい市場でもオンリーワンを目指している。USB接続を可能にしたことでサーバーの駆動に必要なスペースや電力使用量を削減でき、SDGsの面でも貢献できている」と胸を張った。

被災地の土壌改良もワコーグリーン

 造園業者の(株)ワコーグリーンは、産業廃棄物収集運搬業許可を取得し、外部委託していた剪定枝の処分を内製化。さらに造園業で発生する剪定枝・伐採木を天然素材100%のミネラル液で発酵分解させ、有機堆肥「森の富植土(ふしょくど)」を製造し、販売するというエコサイクルを構築した。

 同社では森の富植土を活用し、脱プラスチックを目指した植物由来の容器を分解。有機堆肥にする実証実験を請け負っており、5月に市内で開催された自転車競技「ツアーオブジャパン」の会場や10月に鈴鹿サーキットで開催されたF1日本グランプリの会場で出された弁当容器の分解を行っている。

 柳谷社長によると、東日本大震災の被災地で津波被害を受けた農地で森の富植土を使用し、収穫に結果が出ていることや国土交通省が堆肥として活用を促す汚泥の再利用にも可能性があることなどに触れ、「不安定な海外情勢や円安などの影響で化学肥料も高騰している中、相模原から安価で代替可能な肥料をアピールできれば」と期待を寄せている。

 なお今回認定された両社は、さがみはらSDGsパートナーにも選ばれている。

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