万引き犯を追跡し、的確な110番通報をしたとして、相模原南警察署は梶野璃空さん(相模台中3年)と佐々木穂岳さん(同)に感謝状を贈った。熊澤英人署長は「正義感、勇気ある行動に感激した。署員の励みにもなる」とたたえた。
窃盗事件が発生したのは6月23日の夕方。サウザンロード相模台商店街近くの公園でキャッチボールをしていた梶野さんと佐々木さんは口論になっている男2人を目撃した。「すごく叫んでいて何かトラブルかと思った」と当時を振り返る梶野さん。2人の様子が気になり梶野さんと佐々木さんは一緒に後を追った。
小田急相模原駅に到着すると男2人は別れたため、梶野さんと佐々木さんも元の場所に戻ろうとした。たまたま男の1人が2人の前を歩いており、無人飲食販売店に入店した。梶野さんと佐々木さんはガラス張りの店舗を外から注視。すると、男が未支払いの商品を持ち店内から出てきた。万引きを目撃した2人は男を追跡。男は2人に気が付くと商店街から路地に入り、住宅街を逃走した。梶野さんは男を追いかけながら110番に通報。2人が追跡し続けて約30分が経った頃、男は逃走を断念。駆け付けた署員に引き渡された。
対応した署員は「身の安全が第一」としながら「状況や場所など、落ち着いて的確な説明だった」とたたえた。梶野さんは「見過ごしていたら悔いが残りそうだったので行動できてよかった」と笑顔を見せ、佐々木さんは「捕まえることができて一安心」と話し、「1人では怖くて行動できなかった。2人だから後を追えた」と語った。
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