50周年を迎える相模台グリーンエコーを立ち上げ、指揮者を務める 山本 龍紀さん 大和市在住 84歳
人とつながるハーモニー
○…「無我夢中でハモる楽しさを教えていたら50年経っていた」。初心者から経験者、年齢もさまざまな人たちと歌い、和気あいあいとしながら時に厳しく指導を重ねてきた。2、3回ほど存続が危ぶまれた辛い時期のことをよく覚えているという。指導をしつつ、合唱者としてもステージに上がる。本番に向け追い込みの最中で「指導の中で考えることがたくさんあり、生みの苦しみがある」と苦笑い。それでも毎週顔が見られることが嬉しいメンバーたちとハーモニーを作る。
○…32歳で公立学校の音楽の教員になった。相模台中学校の音楽部の教え子たちが卒業した年の夏に「高校で歌う機会がない」と訪ねてきた。もともと卒業生を集めた合唱団を作りたいと考えていたこともあり、相模台グリーンエコーを設立。初めての発表会では出演者の半分以下の観客の前でクリスマスコンサートを行った。「達成感に浸る余裕はなく、勢いと一生懸命さで練習をしていた」と振り返る。
○…東京都出身。小学3年生のときに合唱をはじめる。「周りとキチっと音がはまったのがとても楽しかった」。授業で音楽室を使った際、広い空間で大きな声で歌えることが嬉しく、先生に「合唱は一人で歌うものじゃないよ」と注意されるほど歌にのめりこんだ。合唱のほかに休日は足腰を鍛えるために近隣の公園を8千歩目指して歩くようにしている。
○…「若い人にももっと入ってもらって地域の人が集まる合唱を広めていきたい」と話す。そのためにはもっと練習を積み重ねていくことが必要だという。演奏会ではOB・OGたちも駆けつけ、一緒に歌う曲目もある。「50年続けたからこそできることで、それが幸せ」。50周年の先へハーモニーをつなげる。
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