さがみはら南区 文化
公開日:2026.10.08
フォトシティさがみはら2026 各部門の受賞作を発表 10月9日から 市民ギャラリーで作品展
相模原市総合写真祭「フォトシティさがみはら」の2026年度の受賞作品が発表され、10月9日(金)から26日(月)まで、相模原市民ギャラリー(中央区相模原)で写真展が行われる。午前10時から午後6時まで(水曜休館)。入場無料。
2001年から毎年実施されている同事業。期間中はプロの部受賞者の作品90点、アマチュア・ジュニア・ユースの部受賞者の作品69点が展示される。プロの部の作品は解説なども一緒に楽しめる。また、同時に市内の小学校で実施されている「子ども写真教室」で撮影された作品も並ぶ。
江成常夫賞に南区在住の鷲尾さん
今年度、プロの部の最高賞にあたる「さがみはら江成常夫賞」を受賞したのは、鷲尾倫夫さん(84・南区在住)の写真集『巡歴の道。オキナワ』((株)トーキヨーライトルーム発行)。ノミネーターから推薦された23人の作品の中から選ばれた。
審査員からは「戦争や基地問題をぶつけるのではなく、偶然出会った人たちと会話し、そこに生きる人の優しい表情を写しとめてゆく。笑顔の向こうにあえて語らないことで保たれた静かな決意や痛みが浮き彫りになっている」と評価された。
鷲尾さんは受賞に際し「この歳になって賞が舞い降りてくるなんて不思議だよ」と少し照れたような表情を見せた。
そのほか、さがみはら写真アジア賞はイアン・テーさんの写真『The Line of Least Resistance』が、さがみはら写真新人奨励賞には、岩波友紀さんの写真集・写真展『Blue Persimmons』、龍神孝介さんの写真集『Rohingya』と写真展『ロヒンギャの記録』がそれぞれ選ばれた。
アマチュアの部は、大高久昌さんの写真『谷の鯉幟』が金賞を受賞。ユースの部の浜本海里さんの写真『ハル』、ジュニアの部の高津人音さんの写真『同級生春をこぐ』がそれぞれ最優秀賞に輝いた。
26回訪れ撮影した『巡歴の道。オキナワ』
江成常夫賞を受賞した鷲尾さんは1941年東京生まれ。海員学校を修了後、船乗りの仕事に就く。乗船していたニュージーランド航路の寄港先で訪れた本屋でたまたま手にした写真集に感銘を受け写真を撮り始めた。81年からは新潮社の『FOCUS』編集部専属のカメラマンとなり創刊から休刊までの20年間在籍、第一線で活躍した。
写真集『巡歴の道。オキナワ』は、2011年から26回訪れた沖縄の地で撮影した写真をまとめた一冊。友人の「そろそろ写真集出したら」の言葉に背中を押され、昨年5月に発行した。
約250枚の写真の中から、150枚ほどを選び、撮影年と一言を添えた。撮影場所は沖縄全域にわたり、街なかよりも路地裏や古い住宅街、離島などで多くのシャッターを切った。
鷲尾さんに撮影時のことを問うと「読谷の洞窟で一晩過ごしたり、おばぁと話せなくてヤギと数時間一緒に居たりね。糸満のマグロ、うまかったな」と次々に思い出が浮かぶ。当初、戦争や基地のことなど『聞きにくいこと』を聞くことが自らの使命と思っていたが、まちの空気に触れていくうちに対話するのをやめたという。ただ、人を、まちを、目に映る景色をファインダー越しに追った。
鷲尾さんは「見やすいつくりになっているので、皆に見てもらいたい」と呟く。「ただ、写真は『読み物』。見る人それぞれの沖縄を感じながら想像力を深めて読んでもらえれば」と思いを述べた。今後については「まだまだ写真を撮り続けたい。沖縄もまたやりたいね。そのためには体力をつけないと」。穏やかな笑顔で語った。
10月10日に式典
プロ・アマの受賞者の表彰式は10月10日(土)、ほねごり杜のホールはしもと(緑区橋本)で午後1時から開催。終了後、トークセッションや写真講評会も行われる。
問い合わせは、実行委員会事務局(市文化振興課内)【電話】042・769・8202。
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