「あざおね社中」の会長として、麻布大学の学生を連れて青根地区の発信に努める 村山 史世さん 都内在住 49歳
青根の素晴しさを全国へ
○…青根を舞台に、環境教育によるまちづくりを実践する大学発の市民参加型団体「あざおね社中」。「あおね」に麻布大学の「あざぶ」を名称に盛り込んだ同会。本業である麻布大学の環境科学学部の講師のかたわら、同大学の学生を連れて毎週、地域住民と協力して都会から人々を招いた交流事業を実施する。昨年は100人以上を青根での農業や環境活動に誘致。「地域の自然を知るには、そこに暮らす人々の生業を学習する必要があります。昔から人の暮らしと環境には密接な関係がありますから」
○…社中は2011年に発足。青根の休耕田を復活させ、稲作をしながら、生物多様性の調査・把握・保全活動に取組み始めた。活動を始めると、青根の環境の素晴しさに加え、そこに住む住民の温かさも実感。「青根地区をもっと多くの人に知ってもらいたい」と、PR活動も積極的に関わってきた。特に14・15年には2年連続で、地域の魅力をPRする映像作品を募集した「全国わがまちコンテスト」で最優秀賞を獲得するなど、顕著な功績を残してきた。「青根の良さを知ってもらうには、現地に来て色々な体験をして頂くのが一番です。その手助けが出来れば」と話す。
○…大学卒業後、ワシントンに留学し法律を勉強。麻布大学には99年に就き、法律と環境の授業を担当する。現在は都心から2時間かけて通勤し、土日には青根に出向く熱血漢だ。「環境は麻布大学に来てからに本格的に学び始めました。『師弟同行』をモットーに生徒と一緒に学ぶのが私のスタイルですね」と力強い。
○…秋からはゼミの生徒を緑区の区民会議に出席させて学ばせたい意向。青根の発展には交通整備、電動自転車の導入等移動手段の確保、地域住民を巻き込んだエコツーリズムの充実が必要と考えている。「外部の我々からの目線で提言できることもあるはずです。学生と共に青根の発展を考えていけたら」と話した。