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さがみはら緑区 人物風土記

公開日:2019.11.21

津久井在来大豆を使った醤油しぼりをボランティアで行う
高橋 律(ただし)さん
千木良在住 71歳

地域の良き伝統を後世に

 ○…昭和40年代頃まで千木良地区の至る所で見られた「醤油しぼり」。「我々の子どもの頃に味わった美味しい醤油、地域に広がる独特の匂いを復活させよう」と、ボランティアで「醤油しぼり」を行う。2011年から始めた活動は、口コミで広がり、今では300人以上から依頼を受ける。こだわりは自身の畑で育てた無農薬の津久井在来大豆と小麦で仕込んだ特製の麹。昔ながらの製法で醤油麹を仕込んでいる人は県内ではなく、その希少価値は増している。「注文が多くなりすぎ、中々対処出来ないが、麹づくりなどの指導は可能。多くの人にこの文化を伝えていきたい」

 ○…脱石油社会を目標にする市民グループ『ちーむゴエモン』の中心メンバー。畑作や炭焼きなどを中心に地元で育てた物を食べ、使えるものは全て使い、廃棄物も地元の土に返すという地産地消に40人程の仲間と取り組んでいる。「醤油しぼりもこの活動の一環。ゴエモンの仲間の助けもあって続けられている」と感謝する。

 ○…相模湖生まれの相模湖育ち。「相模湖は首都圏からも近く、ポテンシャルの大きい地域」。趣味の読書も、最近は地域活性化に関する本を中心に読む程、地元に対する愛着は強い。「少子高齢化で人口減は避けられないかもしれないが、農業などで人を呼び込み、関係人口は増やしていけるはず」

 ○…「多くの関係者の努力で津久井在来大豆の認知は広まっているが、元々は千木良が発祥の地。子どもにその良さを伝えたい」と、定期的に千木良小学校に出向き、大豆の生産や味噌づくりを指導する。「子どもの笑顔から毎日元気をもらっている。その感性は素晴らしく、私が勉強させられてばかり」と笑いながら話した。

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