城山地区「お出かけの“わ”委員会」の委員長として地域福祉に努める 伊藤 勉さん 川尻在住 71歳
高齢者の足を地域で扶助
○…「移動手段がないため、家にひきごもりがちになっている高齢者が多い。他の人との関わりが何よりの生きがいになる」と、無償で高齢者サロンまでの送迎を行う。城山地区には高齢者の交流の場づくりなどを目的に行われる高齢者サロンは12ある。その中で当面は月1回「町屋あけぼの会」と「原宿なごまーる」の2サロンの送迎を行っていく。「多くの方の協力で今回の試みができた。今後は他のサロン送迎も行いたい」
○…2017年夏に城山地区の60歳以上の高齢者836人に対し移動手段に対するアンケートを実施。その後、専門家を呼んでシンポジウムの開催や会議を重ね、移動支援の仕方を模索してきた。8月に市から『高齢者移送支援推進モデル事業』のモデル地区に選ばれたこともあり、委員会を8月に設立した。「最終的にはサロン送迎だけでなく、買い物など移動手段がない高齢者の様々な要望に応えられたら」
○…城山生まれの城山育ち。「ここ数年の変化はすさまじく、圏央道の開通など便利になっていくが負の側面もある」と、6年前までは城山高校側に住んでいたが、圏央道工事の騒音に悩まされ、現在の原宿に引っ越してきた。「城山は住民の団結の強い地域。地域間の相互扶助の精神など、城山の良い所はもっと伸ばしていきたい」と強い地元愛をみせる。
○…現在は、城山地区民生委員児童委員協議会の会長、健康生活普及委員、日本赤十字奉仕団の団員、川尻小学校児童の登下校見守り隊など、福祉分野を中心に数多くのボランティア活動を行う。定年後、横浜で福祉関係の事務所で数年働き、その経験が今の活動を支えている。「私にできることは何でも協力して、地域に恩返しができれば」と話した。