さがみはら緑区 人物風土記
公開日:2020.12.24
11月に、市内の飲食、宿泊組合らが立ち上げた新団体の会長に就いた
岩崎 正さん
町田市在住 60歳
「その声」皆惹きつける
○…新型コロナによって打撃を受けた市内の飲食、宿泊業を立て直すため、「矢面に立つ」役割を担った。顔役の依頼を受けた当初は「多忙」と断ったものの、知人に押し切られ、「強引にね。他の方よりも私の声が聞き取りやすいって理由なんだよ」と低い声で苦笑いする。11月に開かれた、新団体「相模原飲食宿泊業連絡協議会」の設立総会では「皆の力を合わせていきましょう」。決意は固まった。
○…南区で自身が経営するホテルもコロナによって打撃を受けた。今は我慢の時とし、「省エネ」を心がける日々を過ごす。ただ、根っからのホテルマンだけにお客さんのため、「何か新しいサービスを」とコロナ禍の生活様式に合わせた企画について頭を巡らせる毎日だ。脳裏に浮かぶのはこれまでの困難。リーマンショック、東日本大震災による影響――。「明けない夜はない」という思いが今の原動力となっている。
○…強面で渋い声。一見、近り寄りづらい雰囲気もあるが、実は気配りの人。会合などでは周囲に気を回し過ぎて、気疲れしてしまうことが多いという。「だから、本当は一人でいる方が気楽なんだよね」。そんな「デリケートな心」を癒すのが音楽。ジャンルは問わず、「良い歌であれば何でも聴くよ」と今売り出し中のアイドルにも耳を傾ける。ようやく素の表情に戻る時だ。
○…会設立後、まず取り掛かるのが各店の現状把握。課題、要望を聞き、皆でできる改善策を打ち出していきたいと考える。現在、同じように関わる各所団体は出身高校のOB会長など60を超え、「その声」は皆を惹きつける。「相模原、町田両市で活動しているから知り合いが多くてね」。当面、胃の痛い日々が続きそうだ。
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