杜のホールはしもとでソロバイオリンコンサートを開く 中川 理子さん 緑区出身 27歳
チェコの魅力、弦で奏でる
○…相模女子大学グリーンホールでのリサイタルのため留学先のチェコ共和国から一時帰国。この機会に「大好きなチェコの音楽をたくさんの人に聴いてほしい」と地元橋本でのコンサートを自主企画した。場所の手配や手続きは母が代行。常にサポートしてくれる母には感謝の想いが溢れる。近付く本番に「楽しみです」と満面の笑み。緊張より期待に胸を躍らせている。
○…バイオリンを始めたのは3歳の頃。NHKのレッスン番組を見て「いいね、いいね」と興味を抱いたのがきっかけだった。「ほとんど覚えてないです。気付いたら弾いてました」。自宅で終わりなく続く練習の毎日に「辞めたい」と思ったことも。それでも、きれいなメロディに出会うと気持ちが弾んだ。「何だかんだ、好きなのかな」、照れ臭そうに呟く。旭小、旭中から東京音楽大学付属高校へ。同大学卒業後、1年間の大学院履修生を経てプラハ芸術アカデミーに留学。しかし、渡航までには約1年半を費やした。「コロナや戦争で。待っている間はつらかった」。2022年5月、念願叶い、チェコに旅立った。
○…奨学金での留学のためバイトはNG。住まいはルームシェア、食事は基本、日本食を自炊する毎日。「チェコ語は未だによく分からないけれど、とても暮らしやすいです」と笑顔。近所の公園を散歩するだけで「街並みは素敵だし、リラックスできます」。そう語る表情に充実感が漂う。
○…今年の春でアカデミーは卒業。「プロの演奏家を目指す」ことへの迷いはないが、チェコに留まるか帰国するか、その結論はなかなか出せそうにない。「悩みます。どこが拠点でもチェコ音楽の魅力、クラシックの良さを伝え続けたい」。真っすぐな目で誓った。
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