国内外からの観光誘客をめざし、甲州街道を中心に江戸情緒あふれる景観を創出する「八王子桑都千景プロジェクト」が２月22日から開催中。景観だけでなく、週末には江戸文化や桑都の魅力を感じる各種イベントも行われる。３月９日（日）には、八王子の伝統芸能が勢揃いで出演する新内浄瑠璃劇を観覧無料で上演する。

江戸時代の八王子宿が舞台

　新内浄瑠璃とは江戸時代に生まれ庶民に広く親しまれた芸能で、三味線の音色にのせ物語を語り唄う。色気漂う抒情豊かな語りが特徴で、心中や駆け落ちなど男女の恋を描くことが多いという。

　今回上演されるのは、創作新内浄瑠璃劇「恋織雪旅桑都照〜おりなすこい ゆきのたびてらす くわのみやこ」。江戸の宿場町・八王子宿を舞台にしたオリジナルストーリーだ。機織り見習いの青年・徳三郎と八王子宿の芸者・いと雪が高尾山薬王院の豆まきで出会い、恋に落ちる物語。逢瀬を重ねるが金策尽きた２人は思い詰め、心中を企てる。

　新内節の三味線、唄はもちろん、八王子芸妓衆や八王子車人形、八王子祭囃子連合会のお囃子、八王子消防記念会の木遣唄など、八王子の伝統文化を担うオールスターともいえる面々も登場し、舞台を盛り上げる。

　観覧希望者は、インターネットで申し込む。記事内の二次元コードから専用画面を表示し、必要事項を入力の上、送信ボタンを押す。締切は３月２日（日）。申込み完了メールが届いたら当日、会場のＪ：ＣＯＭホール八王子・ホワイエの受付で提示すると座席券と引き換えとなる。開演は午後５時（４時30分開場）。未就学児童は入場不可。

老舗のイイモノ「のれん市」

　３月１日（土）から７日（金）は、セレオ八王子北館２階のイベントスペースで「のれん市」を開催。八王子で創業１００年を超える老舗店の"イイモノ"が集まり期間限定で出店する。安政元年創業のあらもの屋「守谷富蔵商店」や国産米糀をたっぷり使ったオリジナル手作り味噌の「埼玉屋本店」、多摩織やピータイなどを扱う八王子織物工業組合「べネック」、大正15年から続く和菓子店「もちとし」、八王子のどら焼き専門店「まかな〜万叶〜」、保存料・着色料不使用で味はもちろん見た目も美しい「甘露納豆みツ橋」、地元で長年愛されるパン屋「ゴンファノン」など、八王子の歴史あるお店・商品をお楽しみに。

　このほか期間中は、桑都テラスやまちなか休憩所２階でもイベントを開催するほか、甲州街道沿いの店舗の軒先を藍色ののれんで装飾したり、花街をオリジナル行燈でライトアップしたりと、江戸情緒あふれる景観を演出している。

八王子商工会議所【八王子桑都千景】

八王子市大横町11-1（八王子商工会議所内）

TEL:0120-802-311

https://hachiojisotosenkei.hachioji.or.jp/