八王子 文化
公開日:2025.07.24
拓殖大学×木工房三澤
曲げわっぱ 学生がデザイン
ふるさと納税の返礼品に
拓殖大学工学部デザイン学科で学ぶ酒井優理子さん(4年)と齋賀琢巳さん(同)がデザインした「東京曲げわっぱ」が、八王子市のふるさと納税返礼品に採択され、7月15日に館町にある同大八王子国際キャンパスで採択通知書の授与式が催された。
地域の魅力を表現
新たに返礼品に仲間入りしたのは「東京曲げわっぱ Inspired by Takao」シリーズ。酒井さんがデザインした型番「TU-A」は高尾山や多摩地域に生息する動植物をモチーフに、自然の豊かさと地域の魅力を四季を交えて表現。齋賀さんの「TU-B」は花札をベースに、高尾や恩方エリアに住む動植物や地域の特徴をデザインに落とし込んだ。
授与式で酒井さんは「初めに商品を誰に届けたいかを考え、コンセプトをしっかり決めようと『四季』を選んだ。商品化されて驚くとともに、とてもうれしい」と話し、齋賀さんも「自分が作ったものが人の手に渡ることが信じられない。貴重な経験になった」と喜んだ。
母校に恩返し
東京曲げわっぱは元八王子町にある木工房三澤(三澤正孝代表)が、多摩産材ヒノキを使用して2023年から手がけている商品。三澤代表が同大の卒業生という縁をきっかけに、産学連携のコラボレーション企画が実現した。
学生たちは宮木健二准教授の「デザインプロジェクト演習」で授業課題として曲げわっぱのデザインに取り組み、5つの候補の中から三澤代表が二人の作品を選び商品化した。宮木准教授は「学生たちに、制作物を提出して終わるのではなく市場に出るという経験をさせていただいた」と感謝し、三澤代表は「OBとして、いつかものづくりを通じて母校に恩返しがしたいと思っていた。二人が地域の魅力を盛り込んだすばらしいデザインをしてくれたことに、八王子で生まれ育った身としても感謝している」と学生たちのチャレンジを称えた。
東京曲げわっぱは、ふるさと納税の返礼品のほか、八日町にあるまちの駅八王子CHITOSEYA(【電話】042・621・2901)で展示販売されている。
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