八王子 社会
公開日:2026.02.19
「不幸な猫を減らす」
獣医師 齊藤朋子さん
2月22日は、「にゃん」の語呂合わせにちなんだ「猫の日」--。
八王子に、飼い主のいない野良猫を救うため、その情熱を捧げる獣医師がいる。暁町の不妊去勢手術専門動物病院「八王子mocoどうぶつ病院」の齊藤朋子獣医師だ。
齊藤獣医は、2021年に同院を開院。患者は「飼い主のいない野良猫」に限定されている。殺処分ゼロを掲げ、保護猫活動団体などから預かった猫に去勢・不妊手術を施し、その後、里親探しなどを通じて、野良猫たちの新たな幸せの道を探っている。
野良猫は、発情期の鳴き声や排泄物の臭いなどから、地域で厄介者扱いされることも少なくない。また、繁殖力の高さも課題だ。そんな中で齊藤さんは「猫を街の迷惑者にしたくない。頭数が増え続ける問題の『蛇口』を閉めるのが、獣医師である自分の役割」と開院の動機を語る。去勢・不妊手術は「かわいそう」と敬遠されることもあるが、生殖器の病気予防による寿命の延びや、発情期の徘徊に伴う交通事故死の防止など、手術によるメリットは大きい。
昨年は351件
八王子医院での25年の手術件数は、351件。21年の開院当初は「床に20個以上のケージが並んだことがあるほど」の混雑ぶりだったこともあるが、現在は当時と比較して「だいぶ落ち着いている」という。これは数字にも表れており、前年比51件減だ。
齊藤さんは09年から中野区などでこの去勢・不妊手術活動に従事してきた。八王子市内にある保護猫活動を行う「はちねこ」や「HAPnet(ハプネット)」などと交流があったことから、八王子での拠点開設を決めたという。現在は青森や茨城にも同様の病院を開設し、齊藤獣医は手術日などに合わせて各地を飛び回る日々を送る。
多頭飼育崩壊も解決すべき課題
昨今、この問題に加えて深刻化しているのが「多頭飼育崩壊」だ。これは、不妊・去勢手術を怠ったために飼育数が個人の手に負えないほど膨れ上がり、家計や生活環境が破綻することを指す。飼い主の困窮や高齢化による飼育不全が背景にあり、周囲が気づいた時には手遅れになっているケースも多いという。「猫だけでなく、飼い主側が抱える社会問題にも目を向ける必要がある」と齊藤さんは危惧する。
「猫のことで困っているなら、保健所や私たちに相談してほしい」と齊藤さん。望まれぬ命を増やさず、殺処分をゼロにする。その目標の実現に向け、今日も猫たちと向き合い続けている。
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