多摩市議会の議長に就任した 岩永 久佳(ひさか)さん 諏訪在住 40歳
「創造力」のある議会に
○…5月に行われた市議会臨時会で議長に立候補し当選。5期目となる今任期中、折り返しの2年を議長としての職責を担う。「まだ慣れない。ぶかぶかの洋服を着ている感じ」と照れながら、心境を語る。議長として迎える6月定例議会はすでに始まっている。議会は、市民の代表である議員と行政との議論の場。「議員も職員も常に緊張感を持って質疑応答を行ってほしい」と呼びかける。
○…小学3年生の時に引っ越してきて以来、多摩市で過ごしてきた。大学卒業後は会社員に。「地域で何かできる事はないか」と思案していた頃、大学時代の恩師がアドバイザーを務めていた自治基本条例のワークショップに参加。そんな時市長の収賄事件が起きた。恩師の勧めもあり「もっと身近で何が起こっているのか伝えていかないと思って。失うものもなかったので」と立候補。25歳1か月という歴代最年少で当選した。それから約15年。「市民に開かれていて少数の意見も大事にしている」と多摩市議会の特長を話す。
○…「住みやすい街」。N(ニュー)T(タウン)の街並みや、住空間、安心して子育てできる環境。それが地元の印象だ。一方で、住民、公共施設の高齢化が進む。価値観が多様化する中で、若い人たちに街の魅力を感じてもらうためには、今以上に発信力を高める必要性があると説く。「どう福祉や公共事業、インフラの整備をしていくか。クリエイティブな街にしていくために議会の『想像力』が大事」と言葉に力が入る。
○…掃除好きで読書が好きという「インドア派」。中学生の娘の母でもある。「外では立派なこと言っているけど、娘に対してはどうだか」と苦笑い。15年の議員生活で感じているのが、一人で仕事をしているのではないということ。「多くの方の協力が必要だし、時間がかかる場合もある。色々なところで議論してNT(ニュータウン)の再生、多摩を活性化させていきたいですね」。新議長として今後の抱負を語った。
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