「元気を送る」シンガーソングライターとして活動する 花枝 聖さん 稲城市観光大使 40歳
恩返しで「心」もみる
○…赤い着物がトレードマーク。日本中を応援したいという思いで和装を選んだ。ギター片手に元気になる言葉を選び、全国各地で語るように歌い、盛り上げる。「恩返しの気持ちで。私自身、元気をもらってきたんです」。音楽家として行き詰まりを感じていたおよそ10年前。縁あって稲城の催しに出演すると皆が歓迎してくれた。「自信を取り戻せた。今度は私が与える側になりたいと考えています」
○…歌い手として活動する一方、皆の心が安らぐ場をつくりたいと京王よみうりランド駅前でカフェを開く。ただ、ここでも助けられてきたのは自らだと。飲食店の経験がないまま店を開き廃業の危機を迎えるも、音楽仲間がカフェでコンサートを開くなど支援してくれた。演者としてのカリスマ性と共にもつ純粋さ。つい手を差し伸べたくなる観光大使だ。
○…転機となったのは高校時代。勉強も運動も至って普通。「自分には何もないな」と思い悩んでいた際、冴えない高校生がギターを始めたことによって輝いていく漫画を読み、影響された。ヴォーカリストを育成する都内の専門学校で音楽を学ぶ一方、物事のとらえ方一つで可能性が広がることも知った。「ギターが下手なのは才能がない訳ではなく、経験不足だから、と考えるようにですね」。前向きな心の原点になっている。
○…自身を短期集中型と話す。人気を集めた音楽イベントも、別の「面白そう」が浮かべは継続せずにそちらに力を注ぐように。現在は心理学に興味をもち、カウンセラーとしての活動を始めている。「新しいことを見たくなる。でも根本は同じ。皆を元気にしたいという思いは変わりません」。不惑の年──。ぶれずに突き進んでいく決意だ。
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