多摩 人物風土記
公開日:2022.06.09
小野神社(一ノ宮)に奉仕しながら、画家として活動する
そうだ ゆうこさん(本名:滝瀬 優子)
日野市在住 46歳
平和願い、心に訴える
○...本格的に活動し始めておよそ10年。作品を通じて皆の心を穏やかにしたいという思いでキャンバスと向かい合ってきた。最近は絵本画家としての仕事が増え、リアリティのなかに「優しさ」を感じられる画風で多くの老若男女を引きつけている。平和な世界を願う思いで描いたオリジナルの「花の天使」の絵は反響を呼び、各地で個展を開くまでに。「私の絵を見てみんなの心がやさしくなればと思います」
○...小野神社に2年前、嫁いだ。神職に奉仕する夫を手伝い、神社の仕事を任せられると、訪れる人を楽しませようと工夫を重ねるように。境内の掃除中、落葉をほうきでハート型に掃き集め話題を呼び、今年の正月には描いた干支の絵を飾り、初詣客を喜ばせた。自身の絵本を奉納しようとしたことから生まれた小野神社との縁。女神のように福を呼び寄せている。
○...武蔵村山市など、多摩地域で育った。20代の頃はモデルや歌手として活躍し、中国語が堪能だったこともあり、日中の架け橋役としての仕事に就くことも。幼い頃から人前で歌うことが好きで、芸能界に憧れをもってきたという。「父がカラオケ好きで。その影響かもしれません」と笑う一方で現在、俳優を目指し努力を続ける高校2年生の娘の姿には「血筋かも」と微笑む。
○...平和な世界について考えるようになったのは幼い頃からという。長崎県出身の被爆者であった祖母から戦争体験を聞き、相手国ではなく戦争を憎むその姿に影響されてきた。「祖母が願った明るい未来を実現させたいと考えてきた。そのために私ができることは絵で表現することだったんです」と。そして、多摩に拠点をもてたことに「運命だったと感じています。感謝です」
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