大和 ピックアップ(PR)
公開日:2018.06.08
エコチル調査
血液など長期に保存エコチルブースでPR開始から7年、進むデータ分析
大和市の親子約2500組が協力継続した調査を実施大和市民まつりで
環境省が実施する「子どもの健康と環境に関する全国調査」(エコチル調査)の参加者募集は2011年1月末から始まった。0歳だった子どもは3〜7歳になり、様々なデータが集まり分析が進められている。その最新研究成果を取材した。
エコチル調査とは?
エコチル調査は、赤ちゃんがお腹にいるときから13歳になるまでの健康状態を定期的に調べるもの。環境要因が子どもの成長と発達にどのような影響を与えるかを調査・研究している。
2011年から3年間、協力者を募り、現在、全国15地域計10万組の子どもとその両親が参加(うち大和市は約2500組)。神奈川県では大和市、小田原市、横浜市金沢区で行われている。妊娠期から出産時にかけての妊婦の血液・尿・母乳やその子供の毛髪とさい帯血などの生体試料を採取。その後、子どもが13歳になるまで質問票などによる調査を継続する。
アレルギーについて
調査では、化学物質を含む環境要因が子どものアレルギーにどのような影響を与えるかを調べることも大事なテーマの一つだ。その発症には様々な要因が関わっているが、遺伝的な要因も強くかかわっていることが分かっている。エコチル調査では、何らかのアレルギー疾患があると診断されたことがある父親は42・8%、母親は50・9%だった。
大規模な全国調査による父母世代のアレルギーの実態は日本で初めての報告で、国際学術雑誌でも発表されたという。今後は子どものアレルギー発症に影響を与える要因について、さらに詳しい調査が予定されている。
子どもの睡眠
エコチル調査は、化学物質以外の睡眠などの生活環境についても調査している。睡眠は生活環境の中で重要な要素の一つ。アメリカの全米睡眠財団のまとめによると3歳児で推奨される睡眠時間は10〜13時間だが、エコチル調査では10時間未満が7%にものぼった。また、国際的に比較しても、日本の子どもは最も短い睡眠になっていた。
日本小児保健協会は22時より早く就寝するように提言しているが、3歳では3割が22時以降に就寝していた。ただし、就寝時刻の遅さや睡眠時間の少なさが、どのような影響をあたえるのかはまだよく分かっていない。エコチル調査の結果が新しい知見を提供してくれるのではと期待される。
血液など長期に保存 継続した調査を実施
環境省が企画・立案したこのエコチル調査を中心となって取りまとめるのが、国立環境研究所(コアセンター)だ。センター長代行の新田裕史さんは「これほど大規模な子どもと環境に関する調査は日本では初めて。13年にわたり全体的、網羅的に調べられるのは最大の強み」と話す。
妊娠期から出産期にかけての妊婦とその子どもから採取した血液、尿、母乳などの生体試料には、様々な検査が行われる。また、化学物質等測定用と長期保存用に分け、それぞれ異なる施設で保管。同研究所では液体窒素タンクを置いて長期の保存をしている。
こうした検査結果や調査票をまとめたデータは一元化され、解析に使える状態に整備される。新田さんは、「結果を出すのが私たちの責任。今年度後半くらいから加速度的に論文発表ができるようにしたい」と話した。
エコチルブースでPR 大和市民まつりで
神奈川県のエコチル調査を管轄するかながわユニットセンター事務局は、調査の認知を広めようと5月12日・13日の大和市民まつりに参加。担当者は「地域の皆さんの理解がエコチル調査には必要。多くの方が集うお祭りで、その内容や意義を伝えたかった」と話す。
当日は横浜市立大学のキャラクター「ヨッチー」も登場し、訪れた子どもたちと写真を撮った。調査に参加・協力する今泉洋美さん(35)と愛梨さん(4)は「アンケートでは食事や生活習慣を細かく書くので、どんな結果が出るのか楽しみ」と話した。また、永山結香(32)さんは「最近はアレルギーの子が多いので因果関係が分かると良い」と今後の調査に期待をこめた。
エコチル調査かながわユニットセンター事務局
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横浜市金沢区福浦3の9 横浜市立大学医学部内
TEL:045-782-2770
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