市内中新田にある旧今福家住宅跡内の建築物3件が江戸時代の豪農の屋敷構えを残す希少なものとして評価され、国の登録有形文化財になる見通しだ。文化審議会によって文部科学大臣に答申されており、今後、官報告示を経て正式に登録となる。市内の建造物では初めて。
登録有形文化財とは、歴史的景観や造形の優れた建築物などを守るため、文化財登録制度に基づいて登録されるもので、現在県内に124カ所ある。
今回、この登録有形文化財になる予定なのは、江戸時代に地域の名主などを務めた豪農・今福家の旧邸宅内の建築物。
1つ目の「文庫蔵」は1847年に建てられた高さ7・4mの土蔵で、外観は2階建て、中は3層という特異な構造になっている(中は立入禁止)。2つ目の「表門及び塀」は高さ4m・幅2・8mで、天井に鏡板が張られているのが特徴。3つ目となる「裏門」は大正時代に造られ、石柱の上に今福家の”今”の字をかたどった鉄製装飾が取り付けられている。これは19世紀末にヨーロッパの建築界などで流行した”アールヌーボー調”のデザインが施されている。
今福家の敷地の一部は2004年に海老名市に寄贈され、07年に「今福薬医門公園」として整備、自由に見学できるようになっている。
市担当課は「市内初の登録なので喜ばしい。市内外へPRする機会が増えるので、見学者などが増えるのでは」と話す。
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