座間市シルバー人材センター(高田武宏理事長)の自主事業「シニアライフいきいき応援窓口」が開設から1年を迎え、減少傾向だった会員数が増加に転じている。人事経験のある会員が支援員として働き、市内に住む同世代の「いきがい」探しを橋渡ししている。
この応援窓口は、大和市南林間に隣接する座間市小松原の工場が建ち並ぶ地域の一角にある。座間市立生きがいセンターの2階で週に3回開かれる窓口には1年間で75人が訪れた。
このうち46人がシルバーの会員となり32人が仕事を始めた。訪れた人の思いや考えに寄り添い、時には再就職を橋渡ししたり、ボランティアや趣味の活動なども紹介している。
アクセスの良い役所に相談窓口を設置し、広報紙で定期的に周知できる行政とは違い、シルバーが拠点を置く場所は市の端っこの分かりづらい場所にある。取り組みを広く周知する発信力も未知数だ。
そうした中で週3日の窓口開設に年間75人の高齢者が訪れたことについて、事務局の神谷由佳里さんは「事業の将来性を感じている」と話す。実際に2011年度の768人をピークに減少が続いていた会員数は17年度の654人で底を打ち、窓口開設の準備に入った18年度から増加に転じ、今年2月末時点で754人まで回復している。
「経験や技術まだ役立つ」
座間市のシルバーが開設した窓口の特徴は、仕事のほか「生きがい」につながるボランティアや趣味、サークル、安定収入を得たい人には求職にも対応している点にある。運営には座間市民活動サポートセンターとハローワーク厚木も連携し、訪れた人の希望や経験などに寄り添い各機関を紹介している。
支援員として働くのは大友奉(みつぎ)さん(76)と前田昌彦さん(73)の2人。大友さんは座間市社会福祉協議会の会長経験者で前田さんは座間神社で氏子総代長を経験している。2人は現役時代に企業で培った人事の経験やリタイア後に築いた地域での人脈を生かし、相談に訪れた人に「生きがい」へのアドバイスを送っている。
大友さんは「ここへ来る人はまだまだ元気な人。人生で培った経験や知識、技術はまだまだ地域社会にとって必要なものであり役に立つ」と話し、シルバーの源泉となる企業や団体などからの仕事の獲得にも意欲的に取り組んでいる。「会社や介護施設なんかを回る営業ですよ。人手が少ないところもたくさんある。需要はまだまだ眠っている」と胸を張る。
「地域社会に貢献できる」
各市町村にあるシルバーは、その多くはかつて任意団体の「生きがい事業団」として運営されてきたが、現在はその大半が自治体の名称を冠した「シルバー人材センター」に名称を変え、法人化された。
シルバーは地域の自治体や民間企業、個人事業主、団体、個人宅から大小さまざまな仕事を受けて、60歳以上の会員に仕事として提供するのが主な業務だ。
事務局では「高齢化が進むなか稼ぐための仕事だけが『生きがい』ではなくなってきた。地域社会で活動して頂くことで健康も保たれ、健全な街づくりにも貢献できる」と話す。
「シニアライフいきいき応援窓口」は毎週月・水・金曜日(祝日除)午前9時〜午後3時。座間市立生きがいセンター(小松原1の45の21)2階に開設している。問い合わせは支援員専用携帯【携帯電話】090・2315・5361、又は座間市シルバー人材センター【電話】046・254・5361へ。
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