ひきこもりなど社会的に孤立する成人の家庭に専門相談員が出向く座間市のアウトリーチ支援が、昨年8月の開始から想定を上回る相談実績をあげている。市は新年度にこの支援事業を強化する方針だ。
「アウトリーチ支援」とは相談を待ち受けるのではなく、直接出向く支援の形で、国も普及を進めている。座間市の支援は、事業委託を受けた精神保健福祉士が市職員と二人三脚で支援に当たる点に特徴があり、全国的にも珍しいという。
相談員は「ひきこもり」や「人間関係がうまくいかない」などの悩みを抱える人のもとに市職員を伴って出向き、悩みを聴く。当初、市は月に数件の新規相談を想定し相談員1人を配置したが、3月16日までの新規相談は39件、利用件数は159件に上った。市担当者は「職員では根拠をもって答えられないことも答えられ、的確に支援できる」と話す。
病院の初診にも同行するなどきめ細かく寄り添う伴走型の支援も安心につながっている、と市は分析している。10年以上ひきこもりの人の支援にもつながったという。
相談員を務める「相談オフィスわ〜くすけあ」(座間市小松原)の池田陽子さん=人物風土記で紹介は「家族や周りの人も悩みを抱えているので、広い視点で相談にのっている」と話す。(問)市生活援護課【電話】046・252・8566
議会で審議中の新年度予算案では、相談員を2人以上に増員するために1084万円に拡充。また新規事業としてひきこもりの人などが自宅以外で安心して過ごせる居場所を作るため、家賃、相談窓口設置、当事者や家族向けのセミナー開催費など合わせて659万円を計上している。運営は、就労準備支援を委託している事業者への委託を想定し、就労にも切れ目のない支援ができると見込んでいる。
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