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利用しやすい「地域型病院」づくり 取材協力/座間総合病院 渡病院長に聞く
急激な高齢化により病院を利用する患者数が増加する一方で、医師不足や医療サービスについての議論は全国各地で起きている。そこで今回は、座間市内の医療機関として中核を担う「座間総合病院」の渡潤病院長に話を聞いた。
――この春で開院5年目となりましたね。改めて座間総合病院の役割について教えてください。
当院は21の診療科をもつ総合病院であり、今年は婦人科・糖尿病内科の診療時間の拡大、外科では固定勤務の医師を配置するなど体制拡大を図りました。一言で医療機関といっても、地域には大きく4つのカテゴリーに分かれます。緊急大手術ができる「高度急性期」から「急性期」「回復期」「慢性期」と、大学病院から地域クリニックまでそれぞれ医療機能が違い、役割を持っているのです。当院はリハビリテーションを中心とした「回復期」の機能を持ちつつ、救急患者の市内完結の向上にむけて「急性期」も対応できる病院になります。クリニックの皆様をはじめ、系列となる海老名総合病院と連携を図り、地域医療の充実をめざしています。
――地域との連携について、昨年開設した「患者サポートセンター」の1年はいかがでしたか?
患者サポートセンターの大きな役割は入院前から退院後までの”入退院支援”で、開設当初は試行錯誤が続きましたが、現在は看護師を配置しスムーズな流れを作れるようになりました。入院機能を本当に必要な人に利用していただくため、「病床数の把握」は重要なものとなります。これまで医師が行っていた入退院判断をセンターが担うことで、医師がより専門的なところで力を発揮できる環境を整えられるようになりました。
――医師の働き方といえば、AI問診についても取り入れられましたね。
そうですね。AI問診は病院側だけでなく、患者様側にもメリットが大きいものでしたので県内でも早い導入をいたしました。AI問診は5〜10分ほど画面のボタンを押して進んでいくだけで、膨大な経験則から導かれる情報のもと、診察に入るので医師の補助的な役割を果たしてくれています。問診や診察時間の短縮につながっており、運用期間はまだ短いですが効果の高さを実感しています。
――今年の事業について教えてください。
一昨年開設した地域包括ケア病棟、昨年の患者サポートセンターに続き、今年も”入退院支援”に力を入れていきます。具体的には在宅介護者の負担軽減となる「レスパイト入院」を積極的に受け入れていく方針です。介護者側の日々の疲れや、冠婚葬祭・旅行などの事情により、一時的に在宅介護が困難となる場合に被介護者を受け入れ、両者ともに地域で長く暮らしていける環境を整えていきます。
また、生活習慣病の発症や重症化を予防することを目的として、メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満と糖質や脂質などの代謝異常、または高血圧が合併した状態)に着目し、リスクの高い方に対し特定保健指導を実施する「特定健康診査」の受診も開始いたします。いかに自分の体を自分で予防できるか、病気が重くなる前に早期発見できるかが重要です。普段の生活から健康に対して、少しでも意識をもってもらえたらと思います。
――2025年問題といった高齢化や、災害対策などについてはいかがでしょうか。
高齢者対策については当院の機能をより充実していくとともに、より一層地域の医療機関と連携を図っていく次第です。
災害対策は、現在でも講義や実技訓練を行っていますが「対策をしてもしきれない」ほど、何が起きるか分かりません。いざという時に動けるよう、日ごろからしっかりと心掛けていきます。どの問題も私たちだけでは解決できるものではありませんが、市民の皆様が安心して暮らしていくために運営していきます。
――ありがとうございました。
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