昨年11月1日から12月27日まで市内愛名の高松山で行われた、市教育委員会による埋蔵文化財試掘調査。この結果と、結果を踏まえての研究者による意見交換会が3月17日、市文化会館で行われ、市民ら60人が参加した=写真。
高松山では以前より山頂の形などから「前方後円墳では」という声が郷土史家らから寄せられていた。一昨年の5〜6月に山頂で行われた試掘調査では、埋葬施設と思われる掘り込みから古墳時代の火山灰などが見つかっていた。
市教委の報告によると、今回の調査では山の斜面5カ所を試掘。このうち北西の地点から小型の壺とみられる土器片が見つかり、これは古墳時代の5世紀ごろのものだと分かった。しかし調査地点には従来の古墳に見られる、盛土や切土などの人為的な痕跡は見つからなかった。市による報告のほか、試掘調査に関わった研究者による火山灰や植物痕のデータをもとにした分析も発表された。
こうした結果をもとに行われたシンポジウムでは、松戸市立博物館の望月幹夫館長が「調査を見る限り、高松山が古墳の裾という明確な痕跡はない。前方後円墳とするには根拠がなくなった」と発言した一方、これまで古墳認定に積極的だった東海大学文学部の北條芳隆教授は「前方後円墳についてはそうでない可能性が高い。土器の出土や一昨年の埋葬施設調査から、山の一部が小規模墳丘だと想定せざるを得ない」と述べた。この他、古墳に近い山の形の成立時期などについても議論が行われ、2年間の調査を何らかの形でまとめることの提案を行い、会を締めくくった。
最後の質疑応答では同山を「関東最古の前方後円墳」と主張してきた「高松山古墳保存運動」の島口健次代表が「土師器や木棺の炭化物が出土している。人骨が出なければ古墳じゃないということか」と絶叫。市へ継続調査を求めた。
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