戻る

厚木・愛川・清川 文化

公開日:2019.04.05

桜まつりを盛り上げろ

  • 花音頭の練習に励む3月25日撮影

 厚木に春の訪れを運ぶ、あつぎ飯山桜まつり。先週末に幕を開け、あす6日(土)・7日(日)で、いよいよフィナーレを迎える。クライマックスを迎えるまつりを盛り上げる、さくら輿と花音頭パレード、飯山白龍太鼓を取材した。

 ◇  ◇

 7日の午前10時に庫裡橋をスタートするパレード。例年、地域住民や舞踊協会員など、80人ほどが列を成し踊りながら、約1時間かけてステージまで登っていく。

 練習は桜まつり開幕の1週前に、小鮎公民館で行われていた。例年指導に当たっているのは、置屋・田和量家(たわらや)の水村由美子さん。舞踊に30年携わるベテランだ。「みんなが主役。より綺麗に格好良く見えるよう」真剣に、時に笑いを交えながら練習が続いた。今年一人で初めて参加したという船子在住の60代女性は「参加してみて、当日がとても楽しみ」と、笑顔で爽やかに汗を流していた。

 花音頭とともに「どっこいどっこい」と勇壮に、また華やかに広場へと登っていくのがさくら輿。1994年の第30回を記念して、飯山在住の松野正剛さん手作りの神輿が寄贈された。当時は芸者だけで担いでおり、担ぎ棒の取り合いになるほど。「飯山甚句」も唄われていたという。輿を取り仕切るのは、自身も神輿会で毎年担いでいる、置屋・丸家の石井麻夕実さん。「こんなに素敵な桜の里をもっと知ってほしい。大変だけど達成感がたまらない。どんどん参加してほしい」と笑顔で呼びかける。初めての参加者も多く、海外からの応募もあるという。

 最終日の大取を飾るのが、飯山白龍太鼓。旅館・ふるさとの宿の先代、故・西海利雄さんが飯山物語をつくり、下呂温泉の龍神太鼓をもとに76年につくられた。当初は、飯山の若手13人ほどで叩いており、神奈川県民俗芸能五十選に選ばれ、県内外からオファーがあるなど、その名を轟かせた。20年ほど前から地域の子どもに託され、現在は飯山白龍太鼓保存会(丹羽結希会長)が受け継いでいる。小学3年から40歳までの約30人からなり、毎週2回桜まつりステージで練習に励んでいる。「礼儀など基本を大事に子どもたちへ伝えている。先代らの思いがあるからこそ続いてきた。感謝の気持ちで打ち込みたい」と意気込んでいる。

 また白龍太鼓の打ち込みとともに舞い踊る白龍は、飯山観光協会設立40周年・市制50周年を記念して地域住民の手によって作られた。鱗は4050枚もあるという。

 飯山を舞う桜吹雪と、地域を思う人々が作り上げるまつり、ぜひ足を運んでみてほしい。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

厚木・愛川・清川 ローカルニュースの新着記事

厚木・愛川・清川 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS