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厚木・愛川・清川 社会

公開日:2020.06.19

戸別収集で12・2%ごみ減
 1年間のモデル事業 3地区で成果

 厚木市が、ごみ減量のために昨年5月から1年間、実施した戸別収集の結果が、このほど発表された。全体で前年度比12・2%の減、収集量はマイナス15・8tだった。市環境事業課では、「モデル地区の3地区ではごみの減量が図られた。現時点では難しいが、今後は全市での戸別収集を見据えて、模索していきたい」と話す。

 今回の戸別収集は、市が目標に定めていた家庭ごみの減量値の達成が困難と判断し、減量策のモデル事業として、昨年5月から今年の4月30日まで実施。地域特性が異なる3地区で、もえるごみを対象に導入された。実際に行われたのは、戸建て住宅や集合住宅が混在する金田地区、戸建ての多いまつかげ台地区、ごみ集積所までが遠い住宅街の小野地区。

 各地区の1年の収集量は、金田地区が57・4t(前年比▲7・2t/同▲11・1%)、まつかげ台地区が31・8t(同▲3・1t/同▲8・9%)、小野地区が24・1t(同▲5・5t/同▲18・6%)。全体では113・3tで、15・8t(同▲12・2%)の減量となった。さらに、同期間での資源ごみの収集量について同課の担当者は、「例年通りで、特に大きく増えてもなく、減ってもいない」としており、「戸別回収を実施することで、減量の意識付けにつながったと言える。成果があったと捉えている」と話す。

今年度も実施

 今回の戸別収集では、ごみの減量化率を調査するとともに、戸別収集実現の可能性を探るため、ゴミ収集車のルートや所要時間など、業務面での調査も行った。

 実際に、従来のごみ集積所を回る収集方法と所要時間を比較すると、戸別収集は1・2〜1・5倍を要する。現状では、人員を増やさずに戸別収集を実施しているため、職員の作業量が多くなっている。また、戸別収集では、ごみの取り残しが発生するなど、新たな課題も浮かび上がった。

 これらの結果、課題を踏まえて、金田、まつかげ台、小野の3地区では、5月1日から、引き続きもえるごみの戸別収集を実施している。「実際に減量ができたので、この3地区については引き続き実施することになった。将来的には全市での実施を見据えて、1年ずつ様子を見ていきたい」と話す。

 また、ごみの有料化については、戸別収集前は「モデル事業の結果次第」としていたが、「今すぐに実施するわけではないが、今後、事業の委託などを視野に入れることになると、検討する余地はある」と担当者は話す。いずれにせよ、「人員や経費がかかることでもある。現状の戸別収集の様子を見ながら、可能性を模索していきたい」と話す。

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