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厚木・愛川・清川 文化

公開日:2020.08.28

ZOOM UP
伝統を守りつなぐチャレンジ
相模里神楽垣澤社中

  • 作品は、神奈川「バーチャル解放区」の応募作品一覧からのほか、youtu.be/dEO85sToTZ8でも見られる

 ▽厚木市指定無形民俗文化財の「相模里神楽」を伝承する相模里神楽垣澤社中(垣澤勉家元)が、神奈川県の「バーチャル解放区」に、映像作品を出品。コロナ禍で、祭礼や公演が中止になる中、いかに伝統を守り未来へつないでいくかを模索。新たなチャレンジを始めた。

 ▽「バーチャル解放区」は、県が推進する「文化芸術の魅力で人を引き付け、地域のにぎわいをつくり出す、マグネット・カルチャー(マグカル)」の取組。様々な分野のアーティストから作品を募集し、インターネット上で動画を配信している。垣澤社中の垣澤瑞貴さんは、「このような状況下で舞台がなくなり、発信方法のひとつとして映像を考えていたところに、作品募集を聞いたので実験の意味でチャレンジしてみることにした」と話す。

 ▽作品は知人の笛奏者の演奏を聴き「直感で踊りたい!」と思った、創作神楽舞「天降る神の導き」。天狗で馴染みのあるサルタヒコと芸能の女神であるウズメノミコトが登場するファンタジーだ。5分程の短い演舞だが、早変わりやクロマキー合成などが取り入れられていて、見ごたえ十分の作品となっている。「自分たちで機材を使い撮影・編集したので大変でしたが、満足できるものができました」と瑞貴さん。

 ▽「神楽」とは、人々の祈りを八百万の神々へ伝え、人々に喜びと幸を届けるという使命を持った芸能だという。垣澤社中は、1912年から100年以上にわたり厚木市で続く世襲制の神楽社中。三代目家元を筆頭に、業界では珍しい若手女性神楽師が数多く在籍し、芸を研鑽するために日々努力を重ねている。同市愛甲の熊野神社などでの奉納舞のほか、古事記を仮面黙劇で演じる里神楽やめでたい獅子舞、最近では新作神楽を続々と発表している。瑞貴さんは、「映像をみていただき、幽玄さや美しさなどが少しでも伝われば。どう思ったか感想もぜひ伺いたい。これからも新しいことにもチャレンジしながら、神楽に興味を持っていただくきっかけの一つになればうれしい」と話した。

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