厚木・愛川・清川 コラム
公開日:2021.12.03
情 熱
42年前、高校演劇コンクールの全国大会で好成績を修めた厚木高校演劇部は、出来上がったばかりの文化会館大ホールで凱旋公演をさせて貰った。その演劇部から生まれた扉座が旗揚げから今年で40年、その記念公演を同じ大ホールでやらせて頂く。
お陰様で、厚木公演は予定数完売である。
あの高校生の頃、こんなことが未来にあるとは夢にも思わなかった。演劇は大好きだった。しかし生涯これを続けられるとは考えられなかった。一番好きなことを続けるために私たちも頑張ったけど、家族、恩人、仲間、そしてお客様、多くの支えがなくては叶わなかったことで感謝に堪えない。
演劇活動という儚いものに懸ける日々に困難は次々襲い掛かる。天変地異や新型ウィルスまでが我らの前に立ち塞がる。それらを乗り越えて今日まで辿り着いて来たわけであるが、その都度、立ち戻るのは演劇に出会い、憧れた青春の日の思いだ。それに挑むために人生を棒に振っても良いと思った、抑えきれぬ情熱。
不要不急とまで言われてしまう我々が、若者たちにもし伝えるべきことがあるとすれば、その情熱のチカラだろう。情熱ゆえに、時に人は災難にも遭う。けれど情熱が導く道を征けば、待ち受けるものが破滅であっても後悔はない。
なぜならそこには他人に左右されない、自らの価値観が出来上がるから。
7日からは新宿公演が始まる。私たちの情熱を受け止めて頂きたい。
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