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厚木・愛川・清川 コラム

公開日:2022.01.14

宴会ストック

 おめでたく年が明けて、さあ、今年こそ今まで我慢した分、取り戻そうと誰もが思った矢先、またも新型ウィルスが暴れ始めている。辛いけれど、ここまで耐えて来た以上、また踏ん張って春を待つしかない。



 それにしてもストックが貯まる一方だ。打ち上げストックも、かなりになった。



 千穐楽を以て、芝居一座解散の儀式ともなる、打ち上げがコロナ禍で絶えて久しい。「こんな時なので今は自粛し、感染が収まった頃に日を改めて開催させてください」。



 缶ビール一本の乾杯もないままに別れ別れになった口約束がひたすら増えてゆく一方で、改めて開催された打ち上げは今のところ皆無である。



 公演主催者側は、宴会代が浮いて助かるともいえるのではあるが、芝居者というものは、呑むため、騒ぐために芝居をやっているような人々で、なかでも打ち上げはやり遂げた解放感でことさら盛り上がり、この日を楽しみに生きていると言っても過言ではないのだ。主催者もそこをケチっては、業界で生きていけなくなることは分かっているから、出来ることなら楽しくやりたいと思っている。



 なので誰もが、日を改めて、という約束を忘れていない。水に流そうとも思っていない。



 考れば、哀しく切ないストックである。いつかこの約束があちこちで一気に果たされる日が来るのであろうか。出来ることなら、今年こそ実現して欲しい。



 やりたいなあ、座敷貸し切りの大宴会。

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