厚木・愛川・清川 教育
公開日:2022.07.22
ジャージ登下校実現
愛川東中生徒会が奮闘
これまで制服での登下校が決まりだった愛川町立愛川東中学校(高山真一校長)。同校の生徒会が中心となり学校とPTAを動かし、6月から9月末の期間のみジャージでの登下校を実現させた。生徒会長の佐藤歩さん(3年)は「認められて良かった」と充実に満ちた表情を見せた。
佐藤会長によると、5〜6年前からジャージで登下校を望む生徒からの声が生徒会に寄せられていたという。「この課題は代々引き継がれてきた。制服は簡単に洗えない。また、近年の環境変化で夏は衛生面などからも改善が急務だと思った」と佐藤会長は話す。
なぜこれまで実現しなかったのかについて佐藤会長は「通年でジャージ登下校を求める要望を出していたのではないか。校則を変える難しさもあると思う」と推測する。そこで佐藤会長は、近年の気温上昇で熱中症のリスクが高まり健康面からも改善する必要があること、通年ではなく期間限定にすることを盛り込んだ生徒会としての要望書をまとめた。
要望書は6月10日に開かれた生徒総会で可決され学校に提出した。後日行われた職員会議で全教諭の一致で可決、PTA本部会でも承認され期間限定のジャージ登下校が認められた。高山校長は「過去には先生方も様々な考え方があり、これまでは認められなかったのだと思う。佐藤会長は熱中症のリスクなど先生方を納得させる資料なども用意し必要性を訴えた。私たちも異論はなかった」と振り返った。
6月24日の午後、生徒会担当教諭から佐藤会長に承認の知らせが届いた。授業終了後、佐藤会長は放送室のマイクを通じて全校生徒にジャージ登下校の承認を伝えると、教室から歓声が湧き放送室まで響いたという。「様々な角度から物事を見ることが大切。一方的な要望ではなく先生の考えも聞き判断することが大切」と話す。会長の任期は9月中旬まで。「時代と共に法律も変わる。良い学校環境を作っていく努力を続けてほしい」と後輩に託した。
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