厚木・愛川・清川 コラム
公開日:2022.10.07
マスク文化
大谷翔平クンのお陰で、毎朝、アメリカ各地の野球場に集う人々をライブで見ている。驚くのは、マスク装着率の低さだ。皆とっくにマスク生活とサヨナラしている。翻って我が国では、人影のない夜道でさえ尚、律儀にマスクを外さぬ人を見かける。自分で決められない国民性、同調圧力のせいだとか、これぞ思いやりの美徳とか、諸説ある。しかしこうしてずるずる関係を続ける状況を見ていると、実は、我々はそれを望んでいるのだ、実はマスクで隠すのが好きな集団なのだと思わずにいられない。本当に嫌なら、世界に倣うまでもなく、自ら別れを告げるだろう。
なんかワケ有りのカップルみたいだけど......
表情に乏しい国民性だと言われる。能面の如く、という言い方があり、喜怒哀楽をイチイチ顔で表現しない。以心伝心、雑に言えば、腹を探り合う性質だ。まさにその、能と言う芸能では、カタチの変わらぬ仮面の僅かの上げ下げで感情を伝える。実に繊細な芸である。しかし観客はそれをきちんと読み取る。そして終わっても拍手などせず、それぞれが胸に感動を収め、能面のような顔で家路に着く。芝居の途中でも盛り上がると熱狂して拍手を送り、ショーを止めてしまう欧米文化との何たる違いか。
それはそれで趣き深い。そもそも表情に乏しいと言うのは、向こうから見てのことで、我々は仮面を着けても、気持ちを伝え合えるのだとすれば、それは誇るべきことである。
■冬の扉座公演『最後の伝令』。12月10、11日厚木市文化会館小ホールにて。詳細はHPなどで。
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