跡目継承
「てめえら、悔い改めて十字を切りやがれ!」
という志穂美悦子のセリフで有名な映画『二代目はクリスチャン』の舞台化作品を上演します。これは扉座が幻冬舎・見城徹社長のサポートの許、シリーズで取り組む、つかこうへいオマージュの最新作です。一昨年、錦糸町の小劇場で初演し大好評だったので扉座にとっての聖地・新宿紀伊国屋ホールでの再演が決まりました。
潰れかけたヤクザ一家の組長の跡目を、渡世の義理によってクリスチャンのシスターが継承するという奇想天外な物語ですが、反骨の作家・つかこういへはそこに建前の価値観では裁ききれない、善悪を超えた人としての筋の通し方、義理人情の尊さを描いて、薄っぺらい社会正義を徹底的にからかい、ディープにして哀しくも美しい人間讃歌を謳いあげました。
小説として発表され映画化で大ヒットしながらも、ついにつかさん本人の手では舞台化されなかったこの作品を、厚木高校時代につかこうへいの舞台に出会って演劇にハマり、劇作家となった私が、そのスタイルと精神を継いで作り上げております。
ヤクザの話なので反社を美化する部分もあり、そこに眉をひそめる良識の批判も聞こえてきます。しかし建前ではない、マイナーな人々のセコさや本音に、とことん寄り添い、そこに切ない愛と希望を見出すのが、私の敬愛するつか文学の真骨頂です。継承し、泣かせます。キメてみせます!
幻冬舎プレゼンツ『扉座版・二代目はクリスチャン』11月28日〜12月3日。新宿紀伊国屋ホール。チケット発売中。詳細は扉座HPへ。
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12月1日