厚木・愛川・清川 コラム
公開日:2025.11.21
ちゅーしんぐら
11月29、30日、厚木市文化会館で開幕し、12月9日〜14日に新宿紀伊國屋ホールでおこなう扉座公演は「幻冬舎プレゼンツ、つか版・忠臣蔵」です。
「つか」、とは13年前に亡くなった劇作家・つかこうへい氏のことで、氏の残した同名の小説を私が劇化しました。
内容は忠臣蔵のパロディで、主君・浅野内匠頭が理不尽な死に方をしたのに、今や塩の生産を主産業としサラリーマン化した赤穂の家臣たちは、突然の失業を嘆くばかりで仇討ちなんて損得勘定の合わないことをやる気はありません。主君は主君で、切腹の際、代筆して貰った辞世の句を読み上げることも出来ない。しびれを切らした首切り役人が、その読み方を教えてしまう始末、と言った馬鹿げたことが巻き起こります。
コレ、少しでも忠臣蔵を知っていれば抱腹絶倒間違いなしなのですが、心配なのは近年「忠臣蔵」というタイトルさえ読めぬ人たちが増えていることです。最近テレビとかでもやらなくなりました。忠義や仇討ちなんてものが流行らないんでしょうね。そのうち鬼と闘わない桃太郎の絵本みたいな、討ち入りしない平和的解決の忠臣蔵ドラマが一般化されるのかもしれません。
まあ今回やるのも、かなり創作性の高い突飛な物語ですが、長きに渡って日本人の精神を形作って来た、お米、みたいなこの宝物。せめてタイトルぐらい皆が読めるよう我らも貢献したいです。ご来場お待ちしています!
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