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伊勢原 人物風土記

公開日:2016.07.22

市立図書館に脚本家として手掛けたアニメやドラマの脚本などを寄贈した
金子 裕(ゆたか)さん
東大竹在住 70歳

巡り会いに感謝して

 ○…『ルパン三世』や『名探偵コナン』、『太陽にほえろ!』など、手掛けた作品は誰もが1度は耳にしたことのあるものばかり。7月14日、伊勢原市立図書館に脚本329冊と絵コンテやDVDなど22点を寄贈した。「70歳になり、身の回りを整理していて、どうしようか悩んでいたもの。貴重なものもある。上手く活用してもらえたら」と話す。

 ○…東京都に2人兄妹の長男として生まれた。小学生時代には近所の貸本屋で沢山のマンガを読み、高校生の頃には日活映画に夢中に。この頃からぼんやりと将来は映画に携わりたいと考えるようになったという。早稲田大学へ進学後は映画研究会に所属。毎日仲間と語り合う日々を過ごした。その後、週刊誌の記者やルポライターなどを経験すると、結婚と同時期に先輩からの紹介で『巨人の星』の脚本を書くことに。それを機にアニメ作品からテレビドラマまで手掛ける脚本家への道を歩み始めた。

 ○…「山があって海も近くて、都心までのアクセスも良い。とても住みやすい場所」と伊勢原へ移り住んだのは32歳の時。長男が比々多少年野球部に所属すると応援に通い、いつしか指導者としても携わるようになった。同部の25周年記念時には、少年野球の子どもたちと伊勢原を題材にしたビデオ映画を製作。「ロケ地探しに市内をあちこち回ることで、伊勢原の良さを見直すきっかけにもなりました」と話す。

 ○…多い時には週に2本のペースで脚本を書いてきた。もちろん行き詰まるときもあるという。「無理やり思いつこうとはしない。それでも突然ふっと湧き出るんです。だから脚本家としてやってこれたんですよ」と笑う。「”脚本家”としての自分の居場所、良さを見つけてくれた周りの人や、巡り会えた作品に感謝」。第一線を退いた現在も、大好きな映画鑑賞をしながら「全く新しい映像ものにもチャレンジしてみたい」と目を輝かせ続ける。

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