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横須賀・三浦 文化

公開日:2025.11.14

郷土史家齋藤さん
「小栗は横須賀の大恩人」
製鉄所開設に尽力した人物に光

  • 完成した冊子を手にして満面の笑みを浮かべる齋藤さん

 幕末の動乱期、横須賀製鉄所の開設などに尽力した幕臣、小栗上野介忠順の生涯をまとめた冊子「明治を夢見た侍 小栗上野介〜横須賀は明治産業革命の地〜」を郷土史研究家で歴史サークル「湘南海援隊」を主宰する齋藤秀一さんが上梓する。

 西洋式陸軍の整備や日本初の株式会社である「兵庫商社」の設立など、先駆的な思想で日本の近代化をリードした小栗に尊崇の念を持つ齋藤さん。冊子に収録されているのは、2009年からタウンニュース横須賀版で連載していたコラム「明治を夢見た侍」の原稿を加筆修正したもの。27年放送のNHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」で小栗が主人公として描かれる話題性を先取りして、1冊にまとめた。

 小栗の誕生から幼少期のエピソード、遣米使節として渡米し、国力の差をまざまざと見せつけられ幕府改革を推進するに至った経緯や、大政奉還後に明治新政府軍の手によって斬首される悲しい結末まで平易な文章で書き記している。横須賀との関連などにも触れており、市民レベルで小栗の認知度アップにつなげる考えだ。取材として、小栗の生誕地である群馬県高崎市倉渕地域を訪れたという齋藤さん。「大河ドラマの放送を機に、横須賀と倉渕地域に注目が集まることを期待したい」と話している。

 冊子はA5判モノクロ49ページで定価920円(税込)。「横須賀製鉄所起工式の日」である11月15日(土)から文教堂 横須賀MORE,S店、齋藤さんが経営する飲食店「やきとり竜馬におまかせ」(横須賀市日の出町2の3)で発売する。

出版記念イベント歴史トークなど

 11月30日(日)には、平成町のノジマ・モール3階展望室で出版記念イベントが開かれる。

 著者の齋藤さんと小栗の右腕として幕府の近代化を推し進めた栗本鋤雲(じょうん)の研究者である宇内裕之さんによる歴史トークがある。音楽ライブも楽しめる。午前11時開始。

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