戻る

横須賀・三浦 スポーツ

公開日:2025.11.21

西逸見町在住 柏崎さん
ケガ顧みず、2種目で頂点に
全国障スポ陸上競技

  • 金メダルを持つ柏崎さん

 横須賀市西逸見町在住の柏崎嘉則選手(55)が、10月に滋賀県で開かれた第24回全国障害者スポーツ大会「わたSHIGA輝く障スポ2025」において、50m走と走幅跳の2種目で優勝を果たした。11月18日に行われた、上地克明横須賀市長への表敬訪問で「トップは取ったが、ベストな状態ではなかったので悔いが残っている。次の大会に向けて地道にトレーニングを積み重ねたい」と次回の大会へ向けて熱意を燃やした。

 柏崎さんは2歳の時、交通事故で左手を失った。柵のない場所から線路に立ち入ってしまい、電車の風圧で線路に叩きつけられたという。

 陸上競技を本格的に始めたのは、2008年ごろ。当時勤めていた障がい者作業所の施設長に勧められ、トラックを駆けるようになった。以来、100m走とソフトボール投げを主としていたが、今大会で初めて50m走と走幅跳に挑戦。今年5月に行われた県予選で記録を残し、派遣選手団に選ばれていた。

「何とか記録をマーク」

 「陸上競技はフォームが重要だが、横須賀には指導者がおらず、独自の練習を積んできた。それを県の強化練習時にコーチとともにブラッシュアップしていった」と大会前の調整を振り返る。

 そうして練習を重ねていたが、左足のふくらはぎに肉離れを起こしてしまう。懸命なリハビリで、何とか本選までこぎつけたが、50m走のレース中に「違和感が生じた」。

 すぐさま、テーピングを巻くなどの処置を施し、続く走幅跳に出場。3回の試技のうち1回目は失敗に終わり、コーチからの「とにかく記録を残せ」という助言を受け、2回目で何とか記録をマークする事に成功。「最後までやり切りたい」と臨んだ3回目だったが、これも失敗に終わり、この2回目の記録によって1位に輝いた。

 「(活躍することで)私と同じように障害を持つ人がスポーツの場に出てきやすい空気や機運を創出していければ」と話している。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

横須賀・三浦 ローカルニュースの新着記事

横須賀・三浦 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS