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(株)西松の専務取締役として、独自の手法でまぐろの魅力を発信する 相原 宏介さん 下宮田在住 45歳

掲載号:2018年3月9日号

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世に届けるまぐろの真価

 ○…日本人の”国民魚”と言っても過言ではない、まぐろ。圧倒的な知名度を誇る一方、その分布域や種類、漁獲方法、資源管理の現状まで知る消費者は少ない。情報の流通を仲介していた街角の鮮魚店が次々と消え、スーパーの店頭には同じようにパック詰めされた切り身だけが整然と並ぶ。「近年の魚離れの一端は、ここにあるのではないか」。知ることは好きになること。正しい知識と本当の価値を伝える努力を惜しまない。

 ○…大学卒業後、築地の卸売業者に就職。仕入れや競りなどの実務経験を積むうちに流通の実態を目の当たりにしてきた。燃油費の上昇、時化、資源の枯渇。刻一刻と変化する環境に順応しようとする漁師に押し寄せる価格競争と合理化の波。コスト重視の生産構造の裏に涙を飲む生産者がいることに漠然と疑問を持ったという。めざすは良質な漁業。創業明治27年、もとは廻船問屋として三崎を行き交う多くの船を見てきた老舗の誇りが原動力だ。

 ○…市民講座や食育活動での情報発信とともに力を入れるのが「まぐろコンシェルジュ」。小売店の鮮魚販売員をまぐろのプロに育成する西松独自の認定制度だ。2014年の開始から、西日本を中心に約70人が取得。前年比250%という売上高を記録した店舗もあると胸を張る。自信を持って卸した商品を消費者に最も近い販売員がニーズに寄り添い、同じ熱量で提供する。当たり前のように見えて、実はこれが以外と難しい。

 ○…まぐろは大事な会社の顔。一番の魅力を尋ねれば「究極のファストフィッシュ。骨やクセはなく、食べ方は様々」と確言し、数日前に家族で囲んだネギマ鍋の写真を見せた。こうした汎用性の高さのアピールも日々の業務の1つと、SNSで情報発信を欠かさない。「これでも子どもの頃は、まぐろも含めて刺身が苦手だったんですけどね」。まぐろの”伝道師”は1日にして成らず、だ。

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