三浦版 掲載号:2018年10月5日号
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海南神社の宮司に就任した 米田 郷(さと)海(み)さん 三崎在住 44歳

伝統と人、つなげ守る

 ○…三浦半島の総鎮守・海南神社。創建は1100年以上も前にさかのぼる由緒ある古社の新宮司となり、9月に就任式を終えた。54年にわたって宮司をつとめた父から継いだ職。「身の引き締まる思い。しっかり神明奉仕していこうと改めて感じた」と責務の重さを噛みしめる。「一緒に三崎を盛り上げていこう」。地域に暮らす同年代の友人知人たちから心強い後押しも受け、自然とやる気がみなぎる。

 ○…大学で神職課程を専攻。1994年に禰宜となった。宮司である父の背中を見ていたせいか、継ぐことに違和感はなかったという。仕事の醍醐味を尋ねると、「一人ひとりの幸せを願い、その人生に携われる喜び」と語る。安産祈願に始まり、お宮参り、七五三、初詣や厄払い、結婚、例大祭。地域とともに歩む日々の一瞬一瞬がやりがいにつながっている。

 ○…御朱印や御守、夏詣など近年では新たな試みを取り入れるようになった。持論は「伝統を重んじるなかにも、変革は必要」。変えてはいけないものを守り、変えるべきものに挑む姿勢が大事なのだと説く。インターネットやSNSの発達などで、観光の一環で訪れる若い参拝客も増えた。「今度、三崎の特色をいかしたおみくじを作ろうと思って」。これも時代の潮目の大きな変化だ。

 ○…6年前から教誨師(きょうかいし)として、久里浜少年院で若者の更生に携わる。活動のなかで痛感したのは、人間関係の希薄さだった。地域はおろか、家庭内でもコミュニケーションが乏しく、祖父母の名前すら言えない子もいることに驚いた。以前から青少年育成に興味はあったが、自分自身を含めて神社の存在意義を見つめ直す機会にもなっている。「人のつながりを作る場でありたい」。温かな眼差しで未来を語った。

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