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三浦 人物風土記

公開日:2018.10.19

11月10日に初のワンマンライブを行うシンガーソングライターの
高澤 昌平さん
宮川在住 23歳

歌う喜び、夢への力に

 ◯…「ストレートに心に響く歌を届けたい」。どこか照れくさそうに理想の歌手像を語る。生の音にこだわり、路上ライブではマイクやスピーカーを使わずギター1本で勝負。都会の雑踏に紛れながら磨いた音楽は、まだ粗削りながらも聴衆を魅了し、少しずつファンを増やしている。初めてのワンマンライブは3週間後。ここまでの成長を見せたいと意気込む。

 ○…教員を目指して大学へ進学したが、違う可能性も探りたいと企業の採用試験を受けたことが運命を分けた。自己分析や面接を重ねると、自身を見つめ直す時間が増えた。思えば3歳から始めたピアノは高校で辞め、大学のアカペラサークルに入ったのも幼い頃から好きだった歌への情熱が再燃したからだった。「このまま就職してもやりたいことはない」。大学3年の3月、歌手になる夢を追いかけ始めた。

 ○…勉強や運動など、何でもそつなくこなしてきた学生時代。周囲の目には万能と映るも、本人は「器用貧乏。突出した個性がなかっただけ」と自嘲して笑う。「だから今、音楽で人生初めての挫折を味わっている」。作詞作曲、自作CDの手売り、ライブの集客、技術向上、オーディションと立ちはだかる壁は厚く高い。夢は「メジャーで活躍し、死ぬまで歌い続けること」。己の声とギター、人の心に届けたいという強い思いが支えだ。

 ○…高校時代、陸上部で培った健脚と運動神経は今も健在だ。インドアが多い音楽活動のせいか、趣味はサーフィンにダイビング、ランニング、自転車とアクティブ。愛車のバイクを走らせながらふと浮かぶフレーズも多く、ライブでは、こうした日常生活から生まれたオリジナル曲を披露する。「楽しんでほしい」。気鋭のシンガーは不退転の決意を歌に乗せる。

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