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逗子・葉山 教育

公開日:2023.03.03

子ども中心の学びサポート
葉山で「人材バンク」始動

  • 現在は13人のメンバーで活動する

 学校を地域に開き、住民とともに学びを充実させるコミュニティ・スクール構想。全国の学校で導入が進むなか、葉山町でも2021年の南郷中を皮切りに、来年度からすべての町立学校で開始される。

 一色小では、保護者らが独自に「葉山子どものための人材バンク」を設立。教諭たちのサポートや、探究的な学びを後押しすることで、子ども中心の学びができる環境作りを目指している。

 団体の代表を務めるのは坂本直子さん=人物風土記で紹介。昨年度まで2年間、一色小のPTA会長を務めていた。学校現場が多忙を極め、「授業中に教室から出てしまう」といった特性のある子どもがいることを目の当たりにした。「校外学習で35人の子どもたちを1人の先生だけが率いるのは難しいのが現実」。そこで、地域の緩やかなネットワークで教育現場をサポートできないかと考えていたところ、コミュニティスクールの導入と時期が合致。団体を立ち上げた。

課題は山積

 解決すべき課題は多い。公立学校はこれまで、「閉鎖的」であることで子どもたちと先生を守ってきた。その「ひずみ」に注目が集まる今、いかに子どもたちの安心安全を守りながら、地域とのつながりを深められるかが求められている。「どこまでやるのか、学校側も地域の大人たちも覚悟が問われています」

 たった一言で子どもが傷つくこともあり、学校現場の現状や、教育、子どもとの接し方など大人側の学びも欠かせない。そのため団体では研修会や勉強会を実施。先進事例の視察も重ねる。厚木市の小学校では、地域の「おじちゃん」「おばちゃん」たちが揃いのベストを着て校内を歩き回り、児童の話し相手になったり喧嘩の仲裁をしたりする姿に衝撃を受けた。「それぞれの地域特性や学校との距離感、歴史があるので、葉山ならではのスタイルを作っていくしかない」と思いを新たにした。

 最近では1・2年生が焼き芋を作る際や、6年生の探求的学習の手伝いをした。「まずは先生たちに団体や活動を知ってもらうことが大事」。手探りしながら、事例を積み重ねていく考えだ。

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