藤沢市教育委員会教育長に就任した 吉田 早苗さん 本町在住 57歳
楽しむことと笑顔が大切
○…4月1日付で藤沢市教育委員会の教育長に就任。「体罰やいじめの問題など、教育現場に課題は多い。重責に身が引き締まる思いがする」と襟を正す。柔和な微笑みを絶やさず「自分にとって、教育のキーワードは『笑顔』。子どもたちの笑顔のために、全力を尽くしていきたい」と思いを語った。
○…玉川大学を卒業後、1978年に小学校教諭としてのスタートを切った。84年に鵠南小の教諭となってからは、高谷小や長後小で教鞭を執り、善行小では校長を務めるなど、一貫して藤沢市内で勤務。「最近の子は、どう言えば自分の気持ちが伝わるか考えることが苦手のように思う。『こうしてほしい』といった直接的な言葉でなく『こうしてくれると嬉しい』と、相手を思いやって話す力を身につけてもらいたい」と自身の考えを話す。
○…新潟県の佐渡島出身。近所に男の子が多かったため、彼らに混じって遊ぶ少女時代だったという。「よく遊んでいたのは相撲やメンコなど。野球はピッチャーで4番だったんですよ」と笑う。また相撲では、男の子23人を次々に投げ飛ばしたこともあるとか。現在は休日に歌舞伎や映画鑑賞のほか、旅行などを楽しむ。思い立ったら「ちょっと日帰りで京都まで」と足を運ぶほど、フットワークは軽い。「最近の映画では『テルマエ・ロマエ』が印象的。自分にとって当たり前のものも、別の視点では特別なものに映るのは興味深い」と熱を込めて語るなど、息抜きの時間もしっかりと楽しんでいる様子だ。
○…「教育長とは」の問いに、「市内55校の校長。みんなの校長先生でありたい」。長年培ってきた経験を若い教諭に伝え、市内全ての小・中・支援学校を見守っていく存在だという。終始笑みを絶やさない表情は、モットーの「常に楽しむことと、笑顔が大切」の一番の実践者の顔だった。
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