VOL.86 源泉徴収と年末調整
毎年の給与は、その金額に応じた所得税を差し引いたのちに、給与の支払者から支給されることとなっております。
これは「源泉徴収制度」といって、給与や利子などを支払う際に差し引いた税額を支払者がまとめて国に納付する制度です。
源泉徴収制度は、明治32年に利子所得から始まり、昭和15年には給与所得にも制度が拡大され、平成25年分からは復興特別所得税(平成49年末まで)も併せて徴収することとなり、現在に至っています。
ところで、給与所得の場合は、毎月の給与や賞与から源泉徴収した税額の年間合計額と、その年の給与総額について本来納めるべき税額(年税額)とを比べ、その過不足を精算します。
この手続を「年末調整」といい、12月の最後の給与又は賞与の支払いの際に行います。
大部分の給与所得者は、「年末調整」により、所得税の確定申告をする必要がなくなり、結果として、申告手続のための労力と時間を省くことができます。
源泉徴収制度により、国は、毎月、税金の収納が生じることから、歳入の時期が平準化される効果があるほか、税金の徴収事務の効率化・徴税事務の削減に大きく寄与することとなり、結果として、徴収コストの削減という国全体の大きな利益に結びつく制度となっています。
(藤沢税務署税務広報広聴官)
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