藤沢を舞台にした公開中の映画「とびだせ新選組!」製作委員会代表の 竹内 靖さん 辻堂元町在住 49歳
とびだす情熱 形に
○…11月30日から公開が始まった映画「とびだせ新選組!」の製作委員会代表を務める。企画立案からオーディション、製作の進行管理やプロモーションなど、屋台骨として作品を支えてきた。「ようやくここがスタートライン」と襟を正し、今後の全国展開のため、準備に奔走する日々だ。
○…製作のきっかけは、2011年の東日本大震災。「人と人との絆を大切に」という想いを風化させないため、震災直後の5月に企画を立ち上げた。途中、スタッフの連携不足や予算の見直しに迫られるなど、トラブルに見舞われながらも製作活動を諦めなかった。力の源は、藤沢市の支援に加え、撮影やエキストラ参加に協力してくれた市民の応援だ。「街全体に支えられ、完成にたどり着いた。総合力のある、すごい街だと改めて実感した」と言葉に熱がこもる。
○…10歳から藤沢に住み、鵠南小から第一中へ。大学卒業後は証券会社に勤め「人と会い、交流の輪を広げることの大切さを学んだ」。会社勤めを離れ映画の世界へ飛び込んだのは、知人のプロデューサーの撮影を手伝った経験から。「自分の携わった作業が昇華され形となった映画を見て、作品づくりの面白さを知った」と大きな身振りで感動を語る。原作小説では渋谷が舞台の同映画を、あえて藤沢で撮影。「江の島のロケーションの良さはもちろん山や海、繁華街と田園風景など多彩な顔を持つ対応力の高さが魅力」。地元への愛着に加え、プロデューサーとしての冷静な目でも藤沢を絶賛する。
○…自身を「自由奔放」と評する。フットワークの軽さにも自信を見せ、「積極的に動くからできる仕事」と、広報や打ち合わせなどで飛び回る自分の役割を楽しんでいる。「実は人見知りで、人前で話すのも苦手。でも努力して自分の成長につなげたい」と前を向く眼差しは、今にも次の現場に飛び出していきそうな情熱にあふれていた。
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