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藤沢版 公開:2014年1月1日 エリアトップへ

新春市長インタビュー 新たな指針で変化に対応 「郷土愛あふれる藤沢」実現に向け

政治

公開:2014年1月1日

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インタビューに答える鈴木恒夫市長
インタビューに答える鈴木恒夫市長

 「郷土愛あふれる藤沢」のまちづくりを掲げ、藤沢市長に就任してまもなく2年を迎える鈴木恒夫氏。タウンニュース藤沢編集室では鈴木市政の昨年1年を振り返ってもらうとともに、2014年の市政の方針や重点課題などについて聞いた。

 ―昨年、特に力を注いだことは

 最も時間を費やしたのが2014年度から取り組みを始める「新たな市政運営の総合的な指針」の策定だ。これまでの行政は総合計画に基づき運営されてきたが、例えるなら20年後の目的地に船で向かおうとしたときに全てのものを積み込んで向かうという方法だった。だが、新たな指針はその中で重点項目を絞り、市長の任期にあわせた4年のスパンで港に寄りながら新たな施策を積み替えるというもので変化の多い時代だからこそ、こうした方法で市政を運営する方がより効率的な航海=市政運営ができると考え、策定を進めている。

 概ね20年先を見据えて「郷土愛あふれる藤沢」を作っていきたいという想いがあり、目指す都市像は「松風に人の和うるわし湘南の元気都市」として表現した。「松風」とは藤沢市歌の歌詞、「元気」は市民憲章の最初の言葉。そういった先人たちの想いや藤沢市の普遍的な目標をきちっと反映させながら、元気な都市にしていきたいし、人の和にあるように平和や人権をはじめ地域コミュニティ、福祉も大事にしていきたい。

 パートナーシップさらなる強化へ湘南の元気都市に

 ―「地域経済の活性化」については

 藤沢は湘南の中核的な都市として発展をしてきた。湘南の元気都市として、地元で経済が循環する形にしていきたいと考えた。そうした中で特に住宅のリフォーム助成の申し込みは高い倍率になった。また、「好きですふじさわ 商品券2013」も好評で、「元気バザール」も立ち上げることができた。商店街の活性化では街灯のLED化や防犯カメラの設置助成なども行った。今後は、シティプロモーションや観光面も含めて藤沢がさらに元気になっていく施策に取り組みたいと考えている。

 ―藤沢駅周辺の再整備と市庁舎の建て替え計画が発表されているが

 湘南の顔としての駅周辺や市庁舎が機能していかないと藤沢は成り立たない。市庁舎についてはすでに本館、東館が耐震化の問題で使用されておらず、民間のビルを借りるなど、市民の皆様にも迷惑をおかけしている。市民の皆様が使い勝手のよい、そして災害時の拠点として機能し、来庁者へのおもてなしや相談が気軽にできるような市庁舎にしたい。

 藤沢駅については昭和53年の再開発からかなりの年数が経っており、北口デッキ下部のバス停なども暗い。42万都市の顔としてのイメージをきれいに明るく、行政としてできるところからやっていきたい。まずは藤沢駅北口のデッキから取り掛かっていきたい。

 また、老朽化した公共施設の再整備は、これからの将来を見据えたなかで施設の在り方等も考慮し、集約できるところは集約してコンパクトにしていきたいと考えている。

 ―今年は市民憲章制定50周年ですが

 市民憲章は市民の方にはあまり知られていないところもあるが、これからはもっと表に出して大事にしていきたいという思いがある。よく読むと一つひとつが素晴らしい内容になっており、これを再認識していく年でありたい。また、本市が副会長市を務める非核宣言都市が集結した日本非核宣言自治体協議会の30周年記念大会が開催されるが、藤沢でもなにか協力できればと考えている。

 ―街なみ百年条例の制定が検討されていますが

 藤沢の特長として歴史と文化と伝統あるまち、自然的な部分もすばらしいものがある。これらを後世に残していく責務がある。今年は条例策定していきたい。

 そうした中、市民の皆様の気運の高まりも大切になるので9月にここ藤沢宿で東海道シンポジウムの開催が予定されている。単に一過性のイベントではなく、歴史や文化を大事にする意識の醸成に役立てるのではと思う。

 ―地域福祉の面では

 地域コミュニティの希薄化などが言われるが3・11以降、絆という言葉が盛んに使われており、一人では生きていけないという意識も芽生えている。

 成人式や有志によるダブル成人式が開催されているが、地域に対しての帰属意識はとても強いものがあると感じる。しかし、なかなかそれを地域や市の活動にマッチングできないのが現状だ。地域住民が、何ができるかを考え、それぞれの地域の特長を生かし、自由に使ってもらえるような交流スペースの施策なども考えている。

まちの存在感を高める

 ―2020年の「東京五輪」開催が決定したが

 1964年に東京で五輪が開催されたが当時は国民も元気になり、スポーツ振興など気持ちの高ぶった感があった。この藤沢でも江の島でヨット競技が行われ、ヨットハウスや江の島大橋ができたりするなど五輪が大きな起点になった。私も当時、中学3年生で、陸上をやっていたので市役所から鵠沼藤が谷まで20人1隊列の聖火リレーに参加したことは想い出深い。藤ヶ岡中学から海が見え、ヨットがきらきら光ってきれいに見えたのも印象的だった。当時、ノルウェーの皇太子がヨット競技に出場することが話題になっていた。その後、皇太子が国王になり江の島を訪問、それからノルウェーフレンドシップヨットレースも行われている。また、藤沢はビーチバレー発祥の地でもある。市として五輪に協力できる部分を関係団体と模索していければと考える。

 いずれにしても2020年の五輪を契機におもてなしの心で藤沢の存在感を高めていきたい。

 ―最後にメッセージをお願いします

 「郷土愛あふれる藤沢」、「松風に人の和うるわし湘南の元気都市」のスタートの年として、安全・安心の暮らしやすさの実感を高め、皆さんとのマルチパートナーシップによる共感を高めながら、藤沢の存在感を高めていきたい。今年一年が良い一年となることを祈念いたします。

「マルチパートナーシップにより、共感を高めたい」と鈴木市長
「マルチパートナーシップにより、共感を高めたい」と鈴木市長
1964年東京五輪の聖火リレーに参加した鈴木市長(左)
1964年東京五輪の聖火リレーに参加した鈴木市長(左)

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