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藤沢 人物風土記

公開日:2014.06.13

JAさがみ代表理事組合長に就任した
大川 良一さん
61歳

本質は「農」にあり

 ○…湘南地域7市1町で金融・共済、農産物の提供などの総合事業を展開する「JAさがみ」。職員数1209人を束ねる代表理事組合長に就任した。「自分でいいのかという気持ち。仕事ができるできないは周りが判断するもの、期待に応えたい」と言葉に力を込める。今年は設立20年目の節目。「この仕事の本質は農業にある。どの職員にもその原点を理解してほしい」。リーダーとしての第一歩は、職員の意識改革になりそうだ。

 ○…寒川町の畜産農家で生まれ育つ。3人兄弟の長男で跡継ぎだが、大学を卒業して選んだ就職先は金融機関・旧神奈川信用農協(信用事業専門の農協)だった。「3時で窓口が閉まるから楽かな」と理由を冗談交じりに話す。実際は、新規開拓営業で住宅街を周り一軒一軒訪ね歩く日々。「とんでもなく甘い考えだった」と。その後、地元の旧寒川町農協で働くことになり、農家や組合員の温かな人柄に触れ感激したという。「これまで味わうことのなかったもの。本当にありがたかった」。自身が強調する「本質は農業」「農を基軸に総合事業をする」という覚悟は、感謝の気持ちに裏付けされている。

 ○…無類の車好きで大学時代に北は北海道、南は九州まで日本全国を車で訪れた。ほとんどの旅は着の身着のまま無計画。車に寝袋を積み、時には数日かけて目的地までハンドルを傾けた。「広島の能美島」、「九州最南端の佐多岬」、「野球観戦で甲子園」と話は尽きない。たくさんの出会いや経験は、仕事でも役に立っているという。

 ○…車で出かけるのが趣味。「時間があれば、昔まわった場所を夫婦2人で回ってみたい」と話す。「全国に友達も多かったから会ってみたい」。人との信頼関係は仕事でも最優先。「組合員さんとの信頼関係」、「農家の人の幸せ」という言葉を何度も繰り返し、「地元にあって良かったと思われる組織にしていきたい」と語った。

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