日本大学生物資源科学部の堆肥作製施設で微生物、硝酸菌の新種が発見され、命名申請をしていた「Nitrosomonas stercoris(ニトロソモナス スターコリス)」が学術名として正式に承認された。名付け親となった同学部生命化学科環境微生物学研究室の中川達功准教授は「100年先でも名前が使われることは研究者として名誉なこと。広く知られるように研究を重ね社会に貢献していきたい」と話している。
学生の努力の成果
中川准教授によると、学部内にある牛の糞とおがくずを混ぜて作る堆肥の中に面白い微生物がいるのではないかと調べ始めたことがきっかけ。約10年にわたり、複数の微生物を単一に分ける分離と培養の作業を学生がノウハウを受け継ぎながら、新種の発見に至った。「地道に作業を続けた4年生の努力がもたらした大きな成果」と学生を称えた。
アンモニア耐性が世界一
発見した微生物は、生物毒性がある高濃度のアンモニアに対して耐性があり、無毒化する能力が特徴。研究室の調べでは、その耐性濃度は世界記録になっている。
今後は持続可能な循環型農業を支えたり、汚水処理などへの利用が可能な有用微生物として研究を重ねていくという。
中川准教授は「人や環境にとって有益となる発見となり本当に運が良かった。消臭剤や農業、養殖業の排水処理などに活用できると思う」と期待している。
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