箱根ガラスの森美術館主催の写真コンクールで最優秀賞を受賞した 服部 修一さん 宮原在住 66歳
ときめきの1枚を求めて
○…箱根ガラスの森美術館主催の第10回写真コンクールで作品『雪のファンタジー』が最優秀賞に輝いた。一見すると、ヨーロッパの深い森と古城を思わせるが、ガラスの森から雪化粧した大涌谷を巧妙に切り取った1枚だ。「前の晩に大雪が降ったので、翌朝、家内と一緒に飛んで行った」。実は数年前にも2度入選を果たしており、クリスタルガラスのきらめきと雪景色の幻想的な世界は、長年の経験と感性のたまもの。「狙った通り、光の反射を利用してうまく撮れた。受賞は嬉しい反面、実力はまだまだと思っているので、もっと腕を磨きたい」
○…カメラに目覚めたのは14歳のころ。カメラ愛好家の伯父から1台プレゼントされたのがきっかけだ。もともと絵を描くことが好きで、世界の名画の構図や視点を撮影に応用することも。タイトルも文学的、絵画的なものが多く、「絵や音楽など、かつての趣味がカメラに役立っている」
○…定年退職を迎えるころから「自然のときめき」をテーマに、本腰を入れて花鳥風月を撮影している。渾身の1枚は山梨で撮影したコブ白鳥。垂れる紅葉でセザンヌの構図を取り、木漏れ陽の下で見返る白鳥と水面の美しさを表現した。心動かされる絶景を求めて新潟や青森までも自家用車で赴く。「最高の一瞬のために車中泊もしょっちゅう」
○…大阪出身。大手自動制御機器メーカーに勤め、50歳で営業責任者として関連会社で手腕を振るった。30年前に宮原へ居を移し、現在は孫を含む7人家族でにぎやかな日々を過ごしている。「自宅から富士山を望めたのも決め手の一つ。この辺りは自然が豊かで写真を撮るのに最適」。ここ数年、写真共有サイト「PHOTO HITO」に力作を投稿している。ユーザー全期間ランキングで第1位をキープしており、「これが少しだけ自慢。ちょっとは励みが無いとね」。今日もときめきの1枚を求めて、カメラを握る。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>